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1か月以上前の話だけれど、「ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会 」Vol.17(TOKYO FM 11階 レセプションルーム、2014年9月28日(日)13:00-17:00)に行って来た。
○ラジオ部門<ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会Vol.17>開催!(放送批評懇談会)
この日に上演されたのは下記の2作品。どちらも、東日本大震災に関する作品:
東京メトロ半蔵門駅→TOKYO FM


最寄り駅は、東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅1番、2番出口

駅出口の目の前に小さな神社があります。

TOKYO FM 社屋

屋上のアンテナ・タワー
ここが予備送信所。3段のスーパー・ターンスタイル・アンテナ。出力1kW。
上の画像をクリックすると大きな画像が開きます。

半蔵門
ジョガーだらけで、ジョガーじゃない私がむしろ浮いた存在。

社屋わきのビルの谷間にはこんな日本家屋も。
東京に住んでそこそこ経つけれど、TOKYO FM の社屋を実際に見るのは初めて。当然、社屋に入るのも。
TOKYO FM 11階 レセプションルーム
会場内は撮影不可とのことで、ここからは、例のように法廷画風スケッチでお送りします。

会場の TOKYO FM 11階のレセプションルーム

イスは金属フレームで布張り

スピーカーはBOSE 301V-W の模様。
小さいのにいい音。

独特のデザインの照明
ニッポン放送開局60周年記念ラジオドラマ「想像ラジオ」(ニッポン放送、2014年3月9日(日)20:00-21:50)
芥川賞候補にもなった、いとうせいこう『想像ラジオ』(河出書房新社、2013年)のラジオ・ドラマ化。主演は西田敏行・小泉今日子。
○いとうせいこうの話題作、ニッポン放送でラジオドラマ化 ニッポン放送開局60周年記念ラジオドラマ 想像ラジオ 3月9日(日)20:00~21:50 OA(公式サイト)
作品聴取後に担当ディレクターの宗岡芳樹氏(エル・ファクトリー)が登壇。「オードリーのオールナイトニッポン」(土25:00--27:00)ではおなじみの「ヨシキさん」。

宗岡芳樹ディレクター(エル・ファクトリー)
作品聴取後に担当ディレクターの宗岡芳樹氏(エル・ファクトリー)が登壇。「オードリーのオールナイトニッポン」の「ヨシキさん」。
宗岡氏はもともと、主演に宮藤官九郎をイメージしていたとのこと。西田敏行の起用は、いとうせいこうの意向らしい。
制作でいちばん大変だったのは、西田敏行・小泉今日子のスケジュールの調整とのこと。ふたりが共演するシーンは、同じスタジオで収録したいとの考え。
実は私は、原作小説は、雑誌掲載時に読み、単行本になったときにまた読んだ。よって、ラジオ・ドラマ化の話を聞いて気にしていたにもかかわらず、聴き逃していた。今回が初聴取。
原作を読んだ人には解るように、この小説は、ラジオをモチーフにしているにもかかわらず、そのままラジオ・ドラマ化することができない作品で、文学にしかできない表現になっている。
事実いかがですか、僕の声の調子は? バリトンサックスの一番低い音なみに野太い? それとも海辺の子供の悲鳴みたいに細くて高い? または和紙の表面み
たいにカサカサしてたり、溶けたチョコレートなみに滑らかだったり声のキメにも色々あると思いますが、それ皆さん次第なんで一番聴き取りやすい感じに
チューニングして下さい。
いとうせいこう『想像ラジオ』(河出書房新社、2013年)
想像することで聴こえる、想像した人それぞれに聴こえるラジオということなので、ラジオ・ドラマ化は、イメージを限定することになってしまうからだ。したがって、ラジオ・ドラマ化には少し懐疑的でもあった。
実際に聴いてみると、他方、ラジオ版は、地上波のラジオに想像ラジオが混信してくるという演出になっていて、ラジオというメディア特有の性質を生かした表現に挑戦していた。
また、当日は、同時に、ニッポン放送のネットラジオ Suono Dolce で、想像ラジオのパートを放送。地上波に「混信」していない部分もずっと流れていたとのこと。
ひとつ難を言うと、トークの部分は、もう少しフリー・トークっぽい雰囲気があったほうが良かったんじゃないかなぁとは思った。
「これからを見つめて 〜 LOVE & HOPE 3年目の春だより〜」(TOKYO FM、2014年3月11日(火)13:00-15:45)
この番組は、2011年4月に放送を開始し、現在月〜金6:30-6:40に放送されている「LOVE & HOPE ヒューマンケアプロジェクト」のこれまで3年間の集大成的となる特別番組。出演は、ロバート・キャンベル、高橋万里恵。
○2014 東日本大震災から3年 特別企画 LOVE & HOPE 3年目の春だより (公式サイト)
番組聴取後、担当プロデューサーの延江浩氏(TOKYO FM)が登壇。

延江浩プロデューサー(TOKYO FM)
スタッフの方がたが制作にあたっていちばん気にしているのは、東日本大震災の風化を防ぐこととのこと。
リスナーからの反響は必ず番組にフィードバックしているとのことだけれど、反響が来るようになったのは3年目に入ったころからで、震災直後である放送開始当初はなかったとのこと。
とにかく現地に入って現地の人の話を直接聞くということを心がけていて、逆に、現地の人に会うことが動機付けにもなっているそうだ。
3年間番組を続けて来られた意外な理由として、延江氏は、スポンサーが付いていないことを挙げていた。スポンサーが降りたとたんに番組がなくなることがよくあるものの、その心配はないとか。
現地の人たちが今最も何を望んでいるかというフロアーからの質問に対しては、「物資よりも、忘れないでほしい」という声が最も多いとのこと。震災直後に比べて、現地でのイヴェントなどもめっきり減ってきているとのこと。
また、被害者の声の他に、被害者の沈黙をラジオはどう拾い上げることができるか考えてしまった。自分の経験や気持ちを言葉にできない人も多いだろうし。
噂の会員制レストラン「JET STREAM」
閉会後の懇親会の会場は、同じフロアーにある TOKYO FM 直営の会員制レストラン「JET STREAM」。噂には聞いていて気になったけれど、帰りに外からチラッと見ただけで退散。小心者なんです。
※当ブログ内の関連エントリー:
○いとうせいこう「想像ラジオ」、『文藝』2013年春号(河出書房新社)
○ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会Vol.16(TBS放送センター11階セミナー室、2013年12月1日(日)13:00-17:00)に行ってきた。
○放送批評懇談会50周年記念イベント「ギャラクシー賞が見つめたラジオ、テレビ、CM」(千代田放送会館、2013年6月22日(土)、23日(日)、29日(土)、30日(日))
○ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会Vol.15(ニッポン放送イマジンスタジオ、2012年7月7日(土)13:00-17:00)に行ってきた。
○ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会Vol.14(日本大学藝術学部南棟B1 録音スタジオA、2011年10月2日(日)13:00-17:00)に行ってきた。
○ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会Vol.13(ニッポン放送イマジンスタジオ、2011年7月3日(日)13:00-17:00)に行ってきた。
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