復調?単なるワールドカップ特需?:ラジオ広告費が28か月ぶりにプラスに:「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省、2014年9月9日)
○復調?単なるワールドカップ特需?:ラジオ広告費が28か月ぶりにプラスに:「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省、2014年9月9日)
2014年7月のラジオ広告費、28か月ぶりにプラス(+0.7%)
2014年7月期を対象とした「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省、2014年9月9日)によると、「広告業」の分野で、ラジオ広告費が前年同月比+0.7%で、28か月ぶりにプラスに転じた。
同調査に関するGarvbageNews.comの記事の解説によると、
- 2014年7月の日本の広告業全体における売上高は前年同月比+5.4%で増加傾向
- 新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネット中、「新聞」「雑誌」がマイナス、「テレビ」「ラジオ」がプラス。
- 「新聞」がマイナス6.6%で最大の下落率。
- 「ラジオ」は28か月ぶりにプラス(+0.7%)。
- 「インターネット」はプラスを維持
また、同記事は、ラジオの伸びはFIFAワールドカップ特需ではないかと示唆している。
「+0.7%」っていくら?
GarvbageNews.comの記事では専ら前年同月比について話題にしている。
それでは、「前年同月比+0.7%」を金額で言うといくらなのか? 実際の金額に注目してみよう。
ここで改めて「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省、2014年9月9日)を参照して、ラジオ広告費の前年同月比を金額で見てみると:
(2014年7月期)-(2013年7月期)= 4683 - 4646
=37(単位:100万円)
ゆえに、
ラジオの広告費の前年同月比+0.7%=3700万円
となる。
一般人の家計から見れば、3700万円は大金だが、広告業界にとってはどうだろうか?
同じ期間で、テレビ広告費の「0.7%」に該る金額は8億7816万4000円、インターネット広告費は2億2499万8000円という計算になり、桁が違う。
やはりワールドカップ特需か?
また、2014年7月期は、4大マスメディアのうちテレビとラジオだけが上昇。いずれも放送メディアだ。ワールドカップ中継による広告費増が原因ではないかと推測される。
従って、ラジオ広告費の上昇は、28か月のあいだ分母が縮小し続けたところに、ワールドカップ中継特需によるまとまった臨時収入でプラスに転じたのではないだろうか。
広告費減少が底を打ったのか、特需なのか、来月以降に引き続き注目だ。
※当ブログ内の関連エントリー
○地域別のラジオ広告料金一覧:株式会社シスコム ウェブサイト
○オールナイトニッポンのスポンサーが異常に減っているのに気付いた。
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