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A級戦犯の声を聞く 58年前のラジオ番組、DVDに(朝日新聞夕刊、2014年7月23日11面)

○「A級戦犯の声を聞く 58年前のラジオ番組、DVDに」(朝日新聞夕刊、2014年7月23日11面)

 

『朝日新聞』夕刊(2014年7月23日)に東京裁判とラジオに関する面白い記事が載っていた。

A級戦犯の声を聞く 58年前のラジオ番組、DVDに(朝日新聞夕刊、2014年7月23日)

第2次世界大戦後の東京裁判でA級戦犯=※=として裁かれた人たちの声が1956年、ラジオ番組で流れた。「敗戦は我々の責任じゃない」。かつての戦争指導者らの言葉を見つめ、いまという時代を考えたい――。音源をDVDに収めて、共有しようとする動きがある。

(つづきは紙面、または朝日新聞ウェブサイトで)

※<A級戦犯> 連合国による極東国際軍事裁判(東京裁判、1946~48年)で罪に問われた日本の指導者。28人が起訴され、25人が有罪となった。元首相・東条英機ら7人が絞首刑。16人が終身刑、2人が禁錮刑となった。53年の衆院での赦免決議で釈放された。

記事で取り上げられているラジオ番組とは、「マイクの広場」 A級戦犯(文化放送、1956年4月14日(土)2:00-2:30、再放送15(日)11:20-11:50)という30分の録音構成番組。今で言うところのラジオ・ドキュメンタリー番組。

DVDは、『右傾化の源流——マイクの広場A級戦犯を聞く』(『新聞うずみ火』制作、1000円・手数料別)。文化放送の番組を再現したもの。(とりあえず注文したので、いずれレポートするかもしれない。)

映像作品 | 新聞うずみ火

記事では、次のような発言が紹介されている:

  • 橋本欣五郎(元陸軍大佐)
    「東京裁判はね、ひとつの「ショー」であると僕は思うね。見せ物。要するに、この日本を弱体化させようと思っとるんだね。(中略)戦争をやるべく大いに宣伝したのは事実。国民にすまんと思っているが、外国には思っていない。」
     
  • 賀屋興宣(東条英機内閣大蔵大臣、後の池田勇人内閣法務大臣)
    「敗戦は我々の責任じゃない。我々がけしからんと言って憤慨するのは、少し筋違いじゃないか。」
     
  • 鈴木貞一(元企画院総裁、日米開戦決定の御前会議に出席)
    「国民が戦争を本当に欲しないという、それ(民意)が政治に強く反映しておれば、できない。政治の力が足りなかった。(中略)政治家は一人で立っているわけじゃない。国民の基盤の上に立っている。」
     
  • 荒木貞夫(元陸軍大将)
    「負けたとは私は言わん。(中略)負けたと思うときに初めて負けるんだ。」

ちなみに、私の記憶が正しければ、安倍晋三首相は、これまで再三、「東京裁判の判決を認めない」と発言している。キャスターや記者が「東京裁判を認めないのか?」と追求すると、「東京裁判の判決を認めない」と念を押して反論する。「法廷は正当だが、判決は不当」という意味にも取れてしまうけれど、イデオロギーと発言がねじれてないかい? 

安倍首相のような人物が「法廷は不当、したがって判決も不当」と言うのなら、是非は置いても、論理的にはスッキリ理解できるのだけれど。

親米右翼の板挟みというところだろうか?

※当ブログ内の関連エントリー:

書き起こし(1):「歴史学の第一人者と考える『慰安婦問題』」秦郁彦 vs 吉見義明:「荻上チキ・Session-22」(TBSラジオ、2013年6月13日(木)22:00-23:55)

第1回大本営発表(真珠湾攻撃・太平洋戦争開戦)(NHKラジオ、1941年12月8日(月)6:00-)

玉音放送(NHKラジオ、1945年8月15日(水)12:00-)

平和祈念展示資料館(東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル48階)

5分でわかる!集団的自衛権行使が違憲である理由 by憲法学者・木村草太:「荻上チキ・Session-22」(TBSラジオ、2014年6月16日(月)22:00-24:55)

「まず、総理から前線へ。」『広告批評』1982年6月号

「愛国者」「愛国心」:アンブロウズ・ビアース『悪魔の辞典』(1911年)


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コメント

こんばんは。
是非拝聴したいDVDです。常時拝聴出来る状態で永久保存するべきです。

投稿: 石崎亮史朗 | 2014年7月28日 (月) 22時41分

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