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伊集院光が語る「美味しんぼ」福島原発問題:月曜JUNK「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ、2014年5月12日(月)25:00-27:00)

○伊集院光が語る「美味しんぼ」福島原発問題:月曜JUNK「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ、2014年5月12日(月)25:00-27:00)

 

プールで息継ぎイップスになったことのあるMasaruSです。

さて、月曜JUNK「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ、2014年5月12日(月)25:00-27:00)で、伊集院光が、「美味しんぼ」福島原発問題について語った。

ちなみに、同番組のメイン・スポンサーは小学館で、『ビッグコミックスピリッツ』のCMが流れる。

番組内で伊集院は、

  • 「美味しんぼ」だけでなく、同じ小学館の『ビッグコミック』連載の山本おさむ「そばもん」も読んでほしい。
  • 漫画を提供する会社として、両方の意見の漫画を掲載することは「アリ」だ。
  • 政治家の仕事は、漫画についてコメントすることではなく、不安を取り除くことだ。
  • この騒動がコミック規制に雪崩れ込むことが心配だ。

などの持論を展開した。

スピリッツ24号掲載の「美味しんぼ」に関しまして(小学館 コミック -ビッグコミックスピリッツ〜SPINET-)

 

「『ビッグコミック』の「そばもん」も読んでほしい」

伊集院光 さぁ! 今日オレが「美味しんぼ」の話をするかどうかという(笑)。[……]

これがまた、超めんどくさい話になる。

[……]

「美味しんぼ」の件を話しても話さなくてもいいんですけど、僕の中での被害妄想・誇大妄想、さらには中学生の時の僕が僕のことを見てるとこで言うと——あいつはまたイヤなヤツなんだよ——「小学館がスポンサードしている枠が長い以上、この番組のほぼ90%が小学館のスポンサー枠である以上、伊集院はビビってその話をしねぇんだろうな」って思われるっていうことが、何だかとてもイヤなんです(笑)。

でいて、「思ってない」って、「オレ、思ってねぇですけど」っていう人もいっぱいいると思うんですけど、何か僕の被害妄想が、「言っても、スポンサーに怒られるような話はしないよね〜、あいつもね〜」って誰か言ってんじゃねぇかっていうことを一応ビビるわけですよ、ね。

で、今、その逆のことで言うと、ディレクターの金子は大変ビビってると思いますけども(笑)。

これがね、ここで終るんならね、「伊集院さん、僕も腹決めましたよ。じゃぁ、しゃべりましょうよ、思ってること」と思ったとしても、ディレクターの金子が思ったとしても、ここでもう一個面倒くさいことがあるんですよ。結果、そんなに簡単な話ではないけど、僕たぶん、聴く人によっては、小学館を擁護するような意見をもってるんです。で、そうすると、せっかく言ったのに、「あいつ媚びてんじゃん」っていう結論になるような気がして、スゲぇ損した感が、もう。

なんかね、別にね、擁護とかそういう……いろんな事象が絡んでるから、擁護するとかそういうことじゃないんだけど、同じ時期の『ビッグコミック』を読んでほしいんだよね。

『ビッグコミック』に「そばもん」っていう漫画があって、僕この漫画がスゴい好きなんですよ。地味な日本そばのそば打ち名人とそばの話だけでよく延々と連載してるなっていうヤツなんですけど。これは、みんなの色んな、「福島」っていう言葉に対する恐怖感とかコンプレックスとか先入観みたいなものだけでみんながそば粉に、農産物に放射能が含まれてるんじゃないかと思っちゃうことの愚かさについて、その、コッチの作者なりの論点で語ってるものなんですよ。

だから小学館に関して言うと、僕が思うには、両方載せるっていうことは、漫画を提供してくれる会社としては「アリ」だなと。

「コミック規制みたいのに入るのがイヤなんだよね」

伊集院光 もちろん、この後に色んな壁はありますよ。その、抗議が来ました、もしくは、科学的には事実じゃないっていうことを証明できる人が来たときに、裁判をしましょうになった時は、色いろ腹をくくらなきゃならないこともあると思うんだけど。

オレ、なんか、その漫画も載ってるっていうことも誰かチョッと触れてほしいなって思うのが、まぁ1個と、なんか本質で……さすがに「コレを描いた時点でもう、載せた時点でもう反響がスゴいってことは覚悟はしてるでしょ?」っていうのをチョッと思うのと、なんつうのかなぁ、イヤなことばっか描いてあるんだよねぇ。これを変な風に盛り上げていって、コミック規制みたいのに入るのがイヤなんだよね。雪崩れ込む可能性がスゴくあるんですよ。僕は危惧する。僕の、それは被害妄想の誇大妄想かもしれないけど、政治の人たちが色んな発言をして行く中で、変な盛り上がり方をすると、漫画で言っていいことの話になりかねない。

僕は思うんだけど、潜在的に不安だっていうこと、潜在的にみんなが不安なんだっていうことに関して、「漫画に何か言うよりは、政治の人たちは、そっちを取り除くにはどうしたらいいんだっていうことのほうをする仕事でしょ?」って思うんだけど、「ああいう漫画が出ることが遺憾だ」みたいな話になっちゃうと。

いや、福島の人が「あの漫画の書かれ方は違うよ」って言うのとか、福島を応援してる人たちが「違うよ」、もしくはちゃんとしたデータや持論をもってる人が「違うよ」って言ったりとか、もしくはちゃんとした持論をもってる人が「そうだよ」って言うのは全然良いと思うんだけど、政治の人に関しては、特に国の政治に関して言うと、なんでみんながあれを読んで、なんかザワめくのかみたいなことの責任の一端みたいなことはある気がすんだよね。

だって、もしかしたら、政治家の人たちが言ってる言葉よりも、雁屋哲の、もしくは「美味しんぼ」のキャラクターの、「美味しんぼ」の漫画に出てくる人の言ってることに耳を傾けちゃう自分とかがいたりとかするわけでしょ? そこだと思うんだよなぁ。そこの問題が、オレ、スゲぇあると思うんだよね。あと、「美味しんぼ」の持ってるメジャー感とか特性みたいなものもあるので、なんかその辺だよね。

「オレ、「美味しんぼ」ってギャグ漫画だと思ってたからね」

伊集院光 で、雁屋さん自体は、僕「美味しんぼ」ずっと見てて、ここ何か月ぐらいの、この……震災以降の、このシリーズに入るまでの雁屋さんとチョッと違っちゃってる。

オレ、「美味しんぼ」って、かなり前半の頃ほうって、雁屋さんはどう思ってるか知んないよ、オレはギャグ漫画だと思ってたからね。オレの中ではギャグ漫画っていう位置。「え、ご飯が美味しい美味しくないでこんな?」っていう位置のものでオレの中ではとらえてたから。

なんか分かんないけど、その全部が相まってへんな感じになってて、で、これ以上金子ディレクター胃に穴が開くような話を(笑)しつづけるべきかどうかは難しいけれど、まぁまぁ、オレ自体は、結果コレで「伊集院は結局、小学館擁護で終ったね」みたいな話になるんなら、それはそれでしょうがないけど、一応オレとしては……うぅん……言ってみたっていう(笑)。しゃべってはみたっていう、そんな感じですよ。

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