失業した捕鯨漁師がホエール・ウォッチャーを皆殺しにする映画:ジュリアス・ケンプ[監督]『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』(2009年)
○失業した捕鯨漁師がホエール・ウォッチャーを皆殺しにする映画:ジュリアス・ケンプ[監督]『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』Reykjavik Whale Watching Massacre(2009年)
大洋ホエールズ時代からのベイスターズ・ファン、負けには慣れているMasaruSです。
国際司法裁判所は2014年3月31日、日本鯨類研究所による南極海での調査捕鯨JARPAIIを国際捕鯨取締条約(The International Convention for the Regulation of Whaling)違反と認定し、中止を命じました。国際司法裁判所での裁判は一審制で控訴不可、判決は法的拘束力をもつため、南極海での調査捕鯨中止が確定。
○Whaling in the Antarctic (Australia v. Japan: New Zealand intervening)(国際司法裁判所公式サイト、英語)
※訴訟過程、判決など。○Key Documents(国際捕鯨委員会公式サイト、英語)
※国際捕鯨取締条約原文ほかを掲載。○(一財)日本鯨類研究所 : JARPA/JARPAII
※日本が南極海でおこなってきた調査捕鯨について。
法の庭で公明正大に白黒つければ日本は必ず勝つと思っていた人たちにはショックかもしれない。それどころか逆に、取り返しのつかないかたちで負けが確定することもあり得ると思い知らされる結果になった。
ただしこれは、南極海でのJARPAIIに法的正当性がないという判決であって、捕鯨全般の歴史的・文化的意義云々という話ではないので念のため。とはいえ、今後ほかの海域における同様の調査捕鯨も中止になる可能性が示唆されております。
しかし、例えば、和歌山県・太地町で行われているイルカ追い込み漁などは、伝統的な漁法の範疇に入ると思うので、文化の多様性の観点から、法的な手段で中止させるのは難しいのではないかと思われます。
さて、判決を受けまして、こんな映画をご紹介。南氷洋とは文字通り対極のアイスランドの映画ですけどね。
ジュリアス・ケンプ[監督]『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』Reykjavik Whale Watching Massacre(2009年)。
ジュリアス・ケンプ[監督]『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』Reykjavik Whale Watching Massacre(2009年)予告編
捕鯨禁止で失業した漁師がホエール・ウォッチャーを皆殺しにする話です。同年に公開された、ルイ・シホヨス[監督]『ザ・コーヴ』The Cove(2009年)と二本立てで観たい作品。どっかの劇場でやってくれないかなぁ。アイスランド初のスラッシャー・ムービーとのこと。
裕木奈江も出てるよ。
こんな映画をお薦めしているので、私のことを捕鯨賛成派と思った人もいらっしゃるかもしれませんが、私は賛成でも反対でもありません。
どっちでもいいです。
そもそも、世の中のいろんな人が目を三角にして揉めている事のほとんどは、どっちでもいいです。
捕鯨に反対の人は反対だと言えばいいし、捕鯨を続けたい人・続けられる人は続ければいいと思います。
どっちにしろ、オレは鯨を食いますよ。でも、食べられなくなったら他のものでもいいです。
さらし鯨が辛口の日本酒に合うということだけは法を超えた真理です。
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