「東京には臨時災害FMの免許は出ません」by総務省:「アダチ区民放送局」(ネットラジオ、2014年2月8日(土)23:00-24:50)
○「東京には臨時災害FMの免許は出ません」by総務省:「アダチ区民放送局」(ネットラジオ、2014年2月8日(土)23:00-24:50)
「アダチ区民放送局」(ネットラジオ、2014年2月8日(土)23:00-23:50)によると、「東京には臨時災害FMの免許は出ません、出しません」というのが総務省の立場とのこと。
上記の発言は総務省の正式な発表ではないものの、同番組のパーソナリティーで、足立区民放送開局準備室の宮﨑誠弥氏が、担当者から直接聞いた話のようだ。
○足立区民放送開局準備室 | あなたの放送局、いま作ってます!(公式サイト)
阪神淡路大震災・東日本大震災以降、災害FMの重要性は広く知られるようになった。したがって、「免許を出さない」という発言は一見理不尽にも思えるが、ちゃんとした理由がある。
災害FMは、急を要し、かつ人命に関わるため、電話など口頭で開局の申請ができる。しかし、臨時災害放送局と言えども、れっきとした放送局であるため、周波数が空いてなければ開局は出来ない。東京には周波数の空きがないため、免許を出せないとのこと。聞けば納得な話だ。
災害FMが開局できないとなると、既存のコミュニティーFM局が頼りとなる。しかし、62の市区町村を擁する東京都に、現在、コミュニティーFM局は10局しかない。周波数の空きがないという事情もあるが、人口比からいっても圧倒的にに少ない。この数は、47都道府県で7位。
都道府県別コミュニティーFM局数ランキング
※2014年2月現在
- 北海道 26局
- 沖縄県 16局
- 神奈川県 13局
- 静岡県 11局
- 兵庫県 11局
- 鹿児島県 11局
- 東京都 10局
新潟県 10局
愛知県 10局
ただ、コミュニティーFM局のない地方自治体の中には、送信機を購入している所もあるようだ。いざというときにはその送信機で災害FMを開局するという考えのようだ。しかし、前述の理由から、東京では宝の持ち腐れになる恐れもある。
もし、近隣でコミュニティー放送局の開局準備中の団体があればどんな活動をおこなっているか確認して、趣旨に賛同できる場合は応援するのが、転ばぬ先の杖ではないかと思う。
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コメント
もともと東北の臨時災害がこんなに出来ちゃったのは、あの地域はFMラジオの周波数ががら空きだったからで、次に震災がどっかにきたからって同じようにはいかないよ!というのは総務省は早くから言っています。特に東京は絶対無理だと・・
とはいえ、
この震災以後、コミュニティFMの運用や制度も変わってきていて、一市町村単位だったはずが隣接する市を巻き込んでカバーできるようになったり、出力20Wもその状況によっては増力できるようになっています。というか、地方なんて経済的にもそうしなければ成り立たなくなってきています。たとえば北海道室蘭のFMびゅーは、まず隣の伊達市と協定を結んで中継局を置き、室蘭と伊達の情報を扱い、両市をサービスエリアとするようになりました。続いてさらに登別にも開局準備を進め、室蘭を中心とした北海道の胆振地方を単位とする放送局へと実質変わってきています。
東京の場合もいずれは一つの市や特別区で一局ではなくて、一局で複数のエリアをカバーする体制へと統合する流れはあり得ると思います。
というか、それができれば営業的なチャンスは大きいですし、実際、城南・城東など今の小選挙区くらいの単位で再編+多摩地区で1~2局くらいにまとめちゃっても問題ない気がしますし・・
私が立ち上げ時に関わっていた世田谷なんかは元々電波の飛びがいいので、出力をちょっとあげれば充分城南地区全体をカバーするでしょうし(木更津との問題は置いといての話ですが)
ただ元々、区の資本が大きいところや政治的事情もあるので、なかなかまとまらないかもしれませんね。
投稿: totoron3 | 2014年2月13日 (木) 13時22分
初めまして。totoron3さんのおっしゃる通り、既存のコミュニティFM局が近隣市町村と協定を結んでいるケースが結構あるみたいですね。
関東近辺でいうと、埼玉県朝霞市のすまいるエフエムが新座・和光・志木の各市とも協定を結び、それぞれの市からの行政情報を放送しています。
あと、相模原市のFMさがみも東京の町田市と協定を結んでいて、昨年から町田市の広報番組を放送していることが判明されています。
これってFMさがみが町田市の広い範囲で聴けるのと、町田市のコミュニティFM構想が半ば立ち消え状態になっていることが一因ではないかと思いますね。
投稿: naitou-sou | 2014年2月17日 (月) 11時56分