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「リスナーの悩み相談には答えるな」ラジオ・プロデューサーの小役人化?:「QIC」第879回(ウェブラジオFMC、2013年9月1日放送分)

○「リスナーの悩み相談には答えるな」ラジオ・プロデューサーの小役人化?:「QIC」第879回(ウェブラジオFMC、2013年9月1日放送分)

 

「QIC」第879回(ウェブラジオFMC、2013年9月1日放送分)で、メインMCの榎田信衛門氏が、車の中でたまたま耳にしたラジオ番組の話をしていた。

FMC/QIC
※前掲サイトの「2013年9月1日放送分(第879回) 」A枠
公開後3週間聴取可能。

"QIC"第879回(2013/9/1放送)(QIC/Quemule Insider Club)
※ポッドキャスト版。上で聴けない時はこちらのA枠で

その番組では、リスナーのご家族の死に関する深刻な長文のメッセージが紹介されたとのこと。読み上げた後、パーソナリティーは、「そういったことは忘れられないですよね。忘れちゃいけませんよね」と言うだけでアッサリ受け流してしまったのだとか。

榎田氏がこのことをSNSに投稿すると、放送業界にいるご友人からこんな内容のメールが届いたそうだ:

榎田信衛門 最近の業界の動きということで、全てではないけれど、ごく一部の話だということで聞いたんですけれども、どうやら、そういう個人的なそういうお悩み的なことに関しても、「なるべく答えるな」と。

「もしそれを聴いて、その通りに思ったそのリスナーもしくは第三者が何らかの良からぬ行動に走った場合に、お前は責任を取れるのか」的な話をする非常に小役人的なプロデューサー様みたいなのが出現してるようで。

で、なるべくパーソナリティーの自分の心の感情であるとか心の声みたいのは、あんまり言うなという、そういう体で、縛りと言いますかね、縛っているという、そういう放送局が増え始めているぞという話を聞きまして、これは何なんだろうなと。

特にラジオというものは、[……]しゃべり手が、自分の思いであったり、自分の経験に基づいたその上での感想であったり、そういったものをストレートに語るということが、日本のラジオの原点と言いますかねぇ、特に戦後のラジオの流れであったような気がするんですけど、それを今ぶった斬ろうという動きがどうやらあるようだということで、私はホントに危機的状況じゃないかとというようなことを思っているわけでございます。

この件については色いろ思う所はあるけれど、代りに、笑福亭鶴瓶の私が好きなエピソードをご紹介するだけにとどめておこう。「ミッドナイト東海」(東海ラジオ)時代の話とのこと。

鶴瓶 その後に、お医者さんと1回モメたんです。
中学2年生の男の子が、
「親に決められてしまって、
 急に高知県の全寮制の学校に
 転校することになってしまった」
と悩んどったんですよ。
夜中に、生放送に電話を入れてきよったんです。

俺は22歳ぐらいで、
そんなことあんのん?言うてて……
そしたら、その子のお父さんが
電話に来たんですよ。
男の子が「こわい」言うから、
「かわれ」いうようになって。

当時で35歳ぐらいの医者が電話口に出てきた。
「いえ、おたくの息子さんが、
 今こうやって電話をかけてくれて、
 ぼくが中に入るのもアレやから、
 もう電話を切ります。
 さっき、お話を聞いたんですけど、
 今からしゃべったってください」

「おまえに指図されることない」

「わかりました」

こっちはものすごく低姿勢だったのに、
向こうは今度、
「おまえ、なんだ?
 こんな時間に電話かけてきてから。
 おまえ、誰だ?」言うて。

「笑福亭鶴瓶ともうします、
 おたくの息子さんが、
 こっちに電話をかけてきはったんです」
ということになったんです。

「笑福亭鶴瓶、知らん」
「ラジオ番組なんです」

なんかで、どうも知ってたんでしょうね。

「おまえ、あのモジャモジャ頭のやつか?」
「あ、そうです」

「おまえ、どこの大学や?」
「いや、京都産業大学の中退」
「そんなやつにそんなことを言われてもなぁ」

こっちもカーッとなってしまって
「あのな、これ電波流れとんのや!」と……。

「俺もな、低姿勢で、
 ちゃんとこうやって話をしとんねん。
 そんなに人気はないけど、
 リスナーも聞いとるんや!
 あなたの息子さんが
 悩んどることを聞いてあげて、
 あんたが出たときも
 『おたくの家のことやから
  ぼくはよお解決せんけど、
  今、電話を切った後に
  解決してあげたらどうですか』
 と言うとるだけやないか。
 何も悪いことないやないか!」

そしたら、なんか言いよったから、

「おまえな、自分とこの
 子どもの精神的な病気もよう治さんと、
 なに他人の体を看とんねん、コラァ!
 アホンダラ、こっちは生放送やっとんねん!
 いつでも来い、コラァ!」

糸井 (笑)

鶴瓶 最後はもう、
「千種区のなんたら病院には行くなぁー!」
言うてしまって、それでぼく、
番組を降ろされかけたんです。
そしたら、ものすごい書名が集まって……。

今まで、ハガキ来ぃへんかったのに、
「こいつ本気や」ということで、
中学生の署名運動で、
当時2千なんぼも集まったんです。

そこでようやく、
名古屋の人間として認知されたんですよ。

ほぼ日刊イトイ新聞 - 笑福亭鶴瓶の落語魂。第9回 アマチュアなんです

Google

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コメント

こんばんは。
鶴瓶師匠の逸話、興味深く拝読しました。

投稿: 石崎亮史朗 | 2013年9月 7日 (土) 22時12分

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