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少し前に話題になった、ラジオ放送用MOの話。

○少し前に話題になった、ラジオ放送用MOの話。

 

少し前に、『ラジオ深夜便』2013年1月号の「編集室だより」に載った文章がネット上で話題になっていた。

<深夜便>を含むラジオの制作現場に、今、変化が起きています。インタビューなどの音声を録音・再生する記録媒体として、以前は六ミリテープやDATを使用していましたが、現在はMOディスクが主流です。しかし近々、 さらにコンパクトフラッシュというカードに変更されます。スタッフからは「ようやくMOの編集を覚えたのに」というボヤキも聞かれます。デジタル化の波、新しい機器の導入……。社会の変化とともに、仕事でも乗り越えねばならないことが多々あるようです。スタッフ一同、頑張ります!

「MOかよ !?」と、ラジオ制作現場の時代錯誤ぶりへの驚嘆と揶揄が多く見られた。

私は別のところに違和感があった。

「MOだろうと、コンパクトフラッシュだろうと、どっちもノンリニア編集で基本的に同じじゃない?」

放送現場の機材を使ったことがないので正確には判らないけれど、6ミリテープやDATからMOへの移行に比べれば、MOからコンパクトフラッシュへの移行は大したことなさそうだけれど。どうなんスかねぇ?

メディアが変るだけで、機材が変ってもインターフェイスが激変するとは思えないし、ファイルのフォーマットもBWF-J(WAVの放送用拡張フォーマットの日本版)のままだろうし。

それにそもそも、DATの時点でデジタルだし。

前掲の文章では、アナログからデジタルへの移行と、リニアからノンリニアへの移行と、MOからコンパクトフラッシュへの移行——つまり、「デジタル化の波」と、「新しい機器の導入」と、「記録媒体」の変更が、混同されている。

推測するに、6ミリテープやDATからMOへの移行がよっぽどトラウマで、その記憶が残っているのかなぁ。

単に「深夜便」リスナーの共感を醸成するための大人のレトリックだと言われれば、それまでのこと。まぁ、たぶんこれが正解だと思うけれど、それだと話がすぐに終ってしまってつまらないので……。

そんなことより、コンパクトフラッシュってところに、同じ轍のにおいがする。

※関連リンク

Pro MO - ソニー製品情報
ProMO ユーザーインタビュー - ソニー製品情報

スタジオ機材「MO」(TBS RADIO 954kHz | 〜TBSラジオプレスメール〜 954写真缶)

FMラジオ局の設備:「FM OSAKA 施設案内」(FM OSAKA ウェブサイト内)(当ブログ内)

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