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『Switch』特集:ラジオピープル Vol.31 No.1 Jan. 2013(スイッチパブリッシング、2012年)

○『Switch』特集:ラジオピープル Vol.31 No.1 Jan. 2013(スイッチパブリッシング、2012年)

 


『Switch』Vol.31 No.1 Jan. 2013
(スイッチパブリッシング、2012年)

特集:ラジオピープル

 

去年末に出た、ラジオ特集の『Switch』Vol.31 No.1 Jan. 2013(スイッチパブリッシング、2012年)をレヴュー。読む時間がなかったので今さらですが、もう次の号が出ようかという時期なので取り急ぎ。

まずは、ラジオ特集の目次の紹介と、感想などをひとことふたこと。

特集 ラジオピープル

福山雅治と、ラジオ

特別対談:福山雅治 × 小島慶子
ニッポン放送「福山雅治のオールナイトニッポン サタデースペシャル 魂のラジオ」

特別対談:福山雅治 × やまだひさし
TOKYO FM「福山雅治のSUZUKI Talking F.M.」

ライムスター宇多丸 TBSラジオ「Weekend Shuffle」

坂本龍一 J-WAVE「RADIO SAKAMOTO」

やくしまるえつこ NHK-FM「みんなのクリスマスセッション」

菊地成孔 TBSラジオ「粋な夜電波」

ピーター・バラカン InterFM「Barakan Beat」

androp × SCHOOL OF LOCK! " End roll " of 2012

沢木耕太郎 J-WAVE「ミッドナイト・エクスプレス 天涯へ」

震災とラジオ

樺沢正人[ラジオは人と企業もパーソナルにつなぐ]NTTドコモ

J-WAVE ANA WORLD AIR CURRENT
葉加瀬太郎 ×高橋雄介

個別の記事の感想

福山雅治の記事

約50ページの特集のうち、40ページ弱が福山雅治の記事。内容は、小島慶子アナがゲストの回の「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)と、やまだひさしがゲストの回の「SUZUKI Talking F.M.」(TOKYO FM)の誌上再録。これはラクだ。でも、「SUZUKI Talking F.M.」のほうは放送を聴いていなかったので、それなりに愉しめた。

菊地成孔

「菊地成孔の粋な夜電波」(TBSラジオ)における、菊地のスタンスが菊地自身によって語られていて、興味深い。

「AMのパーソナリティー然とした人が、AMでは聴いたことがない話と、AMでは聴いたことがない音楽を流し続ける」、「AMラジオ番組としての匂いはあるんだけど、内容は壊れてる、ずれているというのが一番面白いな」とのこと。

番組冒頭のあの前口上は一体何なのかと思っていたけれど、AMラジオっぽさのルーツに遡った演出、昭和のラジオにおける落語の下町口調の前口上のポストモダン的なルーツ・バックなのだとか。

ピーター・バラカン

ピーター・バラカンのインタヴューでは、「インターFMではDJが自分で選曲して曲をかけ、解説するようにしたいです」と執行役員としての抱負を語ったりもしている。

掲載されている写真が、彼の選曲を彷彿とさせるところがあっておもしろい。

若い頃に聴いていた海賊放送局 Radio London の話、彼に影響を与えたDJの話なども興味深い。

彼に影響を与えたDJは、BBCのジョン・ピール(John Peel)と、ロンドンのローカル局のチャーリー・ギレット(Charlie Gillett)とのこと。前者は、音楽の好みは違うけれど感銘を受けた伝説的DJで、後者は、選曲の99%がツボにはまったDJ。ユース・カルチャー全体に絶大な影響をあたえるスターと自分のスター。

共通の話題と自分だけの世界。こういう組み合わせはラジオ人気復活にとっては大事かもしれない。でも、絶大な影響をあたえる伝説的DJなんて、これから出てくるかどうか。

沢木耕太郎

1997年から毎年クリスマス・イヴ24:00-27:00に放送している沢木耕太郎の番組「ミッドナイトエクスプレス〜天涯へ」(J-WAVE)は完全にノー・マークで、まだ一度も聴いたことがない。来年憶えていたら聴いてみたい。

震災とラジオ

宮城県・南三陸町の臨時災害放送局・FMみなさんを舞台にしたドキュメンタリー映画『ガレキとラジオ』が2013年4月に公開されるとのこと。


映画『ガレキとラジオ』(2013年)予告編
 

全体の感想

こういうカルチャー系のクラス・マガジンにありがちなことだけれど、写真はキレイでカッコいいものの、もうちょっと読みたいというところで記事が終る。記事の内容も、なんだかふわっとしている。

つまり、提案型の特集になっていないのだ。

確かに、インタヴューとか対談とかは、パーソナリティーの放送外の発言に触れることができるという点ではそれ自体で貴重。しかし、記者や編集者の「この番組のここが聴き所」とか「このパーソナリティーのここがイイ」とかいう高い熱量の思い入れが行間から伝わらないと、「この記事を読んで、この番組に興味をもつ人、いるのかな?」と疑問に思わずにいられない。例えば「ウィークエンド・シャッフル」の記事なんて、色いろ話題を取り上げ過ぎていて、何も印象に残らなかった。

『Switch』読者が興味をもちそうな顔を並べて、上辺だけ嘗めてみましたという感じ。このラインナップ自体は悪くないと思うけれど、ひょっとしたら、『Switch』読者が求める情報深度はこれぐらいで丁度いいのかも。

家でじっくり読む雑誌というよりは、美容室で片手間に読む雑誌という風情。

こういう特集を読むたびに、どうしても『BRUTUS』特集:なにしろラジオ好きなもので。2009年 3/1号(マガジンハウス)と比較してしてしまい、少しガッカリする。

それでも、ラジオが好きで好きでしょうがない人、または福山雅治ファンなら買いです。

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コメント

福山さん大好きです。
情報ありがとうございます。

投稿: starfield | 2013年1月21日 (月) 19時38分

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