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南海放送取締役、ラジオのこれからを大いに語る:「まっすんのこれかラジオ♪ そこに風は吹いているか」(南海放送RNBラジオ、2012年6月4日(月)18:00-18:30)

○南海放送取締役、ラジオのこれからを大いに語る:「まっすんのこれかラジオ♪ そこに風は吹いているか」(南海放送RNBラジオ、2012年6月4日(月)18:00-18:30)


先日、田舎リスナーさんから頂いたコメントの中に「私が以前聴いていたラジオ番組を担当されていた”Mr.ラジオマン”さん」という記述があり、気になったので調べてみた。ひょっとして、南海放送取締役 田中和彦氏*のことかしらん?

*2014年7月より代表取締役社長に就任。

アナウンサー 田中和彦(RNB 南海放送)

さらに調べると、田中和彦氏がRNBラジオの番組「まっすんのこれかラジオ♪ そこに風は吹いているか」(南海放送RNBラジオ、2012年6月4日(月)18:00-18:30)にゲスト出演し、ラジオの将来について熱く語っているという。さっそく聴いてみた。

まっすんのこれかラジオ~そこに風は吹いているか~  » Blog Archive   » 第10回これかラジ人 Mr.ラジオマン 南海放送取締役 田中和彦

序盤の、「ラジオが変ったのではなく、聴き手が変った」という語り出しには一瞬引き込まれたが、その直後に続く話が「1983年頃スーパーファミコンが中学生のリスナーを奪った」「メールよりもハガキのほうがリスナーの顔が見える」という感じ。ファミコン(1983年発売)とスーパーファミコン(1990年発売)の区別もつかないアナログおじさんの説教が始まったのかなと、いったんは少し心配になったけれど、後半はなかなか興味深い内容。

総務省の文書にもあるように、「ラジオ局のガラガラポン」が進む見通しの中、生き残れるラジオ局の条件として田中氏は次の3つを挙げた:

  1. 制作力。独自にものを作れるしゃべり手やディレクターがラジオ局にいるか?
  2. 新しい試みや編成。守りに入らずに動いているか?
  3. リスナーの質とレヴェル。

3分の1がリスナーに預けられているのが、おもしろいし、うれしい。とはいえ、総論という感じで、「独自」「守りに入らず」の内容をもうちょっと具体的に聞きたい。

そして、序盤のトークではデジタル否定派なのかと思ったけれど、デジタル・ラジオについては推進派とのこと。

ちなみにRNBラジオは、独自のIPサイマル放送「ウィットIP」を行っている。とにかく受信機を家庭内に入れるという考え方。社長の旗振りらしい。

ウィットIP
※RNB独自のIPラジオ。地上波の音声にスタジオ映像などを付けて配信。配信エリアは愛媛県内。要会員登録。

また、ラジオのデジタル化が進んでいるイギリスと、ラジオがビジネスとして成功し成長すらしているアメリカの双方から学べば、日本のラジオにも活路はあるというお考え。

この話も、もう少し具体的に聞いてみたい/聞いてみないと判らない。個人的にも、ちょっと調べてみたい。

※放送内で言及された「ラジオ局のガラガラポンについての総務省の文書」

別紙1. 平成23年3月. 総 務 省. 放送法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令等の整備について. (放送法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第六十五号)関係)(PDFファイル)

II-(2)-②-ア 基幹放送の業務に係る表現の自由享有基準に関する省令を定める省令案

a ラジオ局(コミュニティ放送は除く。)について、放送対象地域の重複にかかわらず、4局(AM・FMの別を問わない)までマスメディア集中排除原則の適用除外とする特例を新設する。

b 地上放送全般(テレビ局、5局目以降のラジオ局、コミュニティ放送)について、放送対象地域が重複しない場合の議決権保有割合に係る支配基準を、現行の「20%以上」から「33.33333%超」に改正する。

いつもまじめに君のこと, ラジオ局合併が解禁へ 総務省が破綻回避に向け規制緩和 - MSN産経ニュース
※総務省前掲文書に関する記事

※参考

同じ番組の他の回で、南海放送の元代表取締役も出演。民放黎明期の話が興味深い:

第27回 これかラジ人 南海放送ラジオ一期生 元南海放送㈱ 代表取締役「土居俊夫」さん


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コメント

おっさんの個人的意見としても番組よりリスナーが変わったと思います。昔の若いもんは夜はラジオしかなかったからもっと熱かったです。今はその当時の若者だったおっちゃんおばちゃんが熱いですラジオ祭りに行くとそう感じます

投稿: 河内の政 | 2012年12月 5日 (水) 21時58分

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