小沢昭一『ラジオのこころ』(文春新書、2012年)
○小沢昭一『ラジオのこころ』(文春新書、2012年)
小沢昭一『ラジオのこころ』(文春新書、2012年)は、「小沢昭一の小沢昭一的こころ」(TBSラジオ、月〜金12:20 - 12:30)が放送40周年を迎えるのを記念して出版された、小沢昭一による自選筋書き傑作選。これまでも、同番組は新潮文庫で書籍化されてはおりましたが、今回は新書。AKBからお墓まで、最近の作品の中から下記の10編の筋書きがラジオの口演そのままに収録されておりますな:
- TPP、AKB、アルファベット三文字について考える
- おじさんの秋葉原について考える
- 大和撫子について考える
- むかし婦人会、いま女子会について考える
- あわてず騒がず、缶詰について考える
- いらっしゃ〜い、暖簾について考える
- 男子厨房に入るについて考える
- 人生の始まりはじまり、おっぱいについて考える
- ぼちぼちお墓について考える
- 一万回記念、宮坂さんお訪ね旅
実際に読んでみますと、ひょっとしたら私だけかもしれませんが、不思議なことに、読んでも読んでもさっぱり内容が頭に入って来ないのであります。
放送で聴くとあんなに頭にスッと入ってくるのでありますが。
おそらく、話し言葉そのままのくだけた口語体の文章を読むことなんて日ごろほとんどありませんから、慣れていないというのが理由だとは思いますが、話芸と文章はこうもスタイルが違うものかと体感した次第であります。
「やっぱり「小沢昭一的こころ」は音声で聴くに限るなぁ」と思った刹那、ふと、「音読してみようか」と思い立ち、1編目をおずおずと声に出して読み始めますと、最初は小沢節が口になじむのに少々手こずりましたが、文末処理の類型などが徐々に判ってきたりすると、小沢グルーヴに身を任せ、時おりダミ声で唸ったりしながら、気分はスッカリ小沢昭一といったところでありますな。みんさんも、是非。
本に収録されている筋書き、果たしてどこまでが台本でどこからが小沢節なのか、気になるなぁと思いつつ、また明日のこころだァ。
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コメント
これって中学校のころ 自分が経験したことによく似ています どういうことかというと当時出たばかりの「欽ドン」の本を学校に持って行った時 数学の先生に見つかってしまいました そしてその本の中の作品を先生が読んだ時 普通に読んだので他の人は全く笑いませんでした しかし私が欽ちゃんが作品を読む読み方で読むとみんなから「うまい」と言われ笑いもおきました そのことと同じですね
投稿: よっちゃん | 2012年9月12日 (水) 18時19分