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長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)はラジオ映画だ!(2):劇中のラジオ公開生放送の現場に行ってみた。

○長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)はラジオ映画だ!(2):劇中のラジオ公開生放送の現場に行ってみた。

 

先日このブログで、「ラジオ批評ブログ」的な偏った視点で長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)について話題にした:

長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)はラジオ映画だ!(1)(当ブログ内)

さて、この映画の中に、DJゼロこと沢井零子(池上季実子)が担当する「ゼロのブタブタジョッキー」というラジオ番組の公開生放送のシーンがある。

こんな感じ:


 

この場所に見憶えがあるので確認しに行ってみた:


 

やっぱりね。

この場所は、新宿住友ビル敷地内の広場。残念ながら、公開放送には間に合わなかった。もう30年以上前に終っている。


新宿住友ビル
「三角ビル」とも呼ばれる。実際には六角柱。薄い直方体を3枚貼り合わせたような構造で、中は吹き抜けになっている。柱の列が外周とその内側との二重になっているので、建築学的にはダブルチューブ構造というらしい。
 

ちなみに、このビルの48階が、水木しげるの電車内広告でおなじみの平和祈念展示資料館。総務省の委託事業で、政府の歴史観を無料で喧伝中だが、個々の展示には見る価値がある。今回(2011年夏ごろ)は、企画展「マンガで綴る戦争 斎藤邦雄の世界」の開催中だった。4フロアー上のエスカイヤクラブでバニー・ガールが接客していると思うと、チョッと苦笑する。


 

 

平和祈念展示資料館(東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル48階)(当ブログ内)
※2008年に見学に行ったときのレポート。

さて、映画に話を戻すと、番組は屋外にある温室のようなブースから放送している。


 

暑くないのかなと思っていたら……


 

曲の合間に外で涼んでるし。

ここに、携帯ラジオのスピーカーを耳に直接当ててワイルドに番組を聴取しながら、主人公の城戸誠(沢田研二)がやって来る。上が映画、下が現在。



 

城戸の奥に見える草の空き地が現在の東京都庁舎の敷地で、都議会議事堂のあたり。映画では、この位置から国際通信センタービル(現・KDDIビル)まで見通せる(上写真の左上あたり)。現在では考えられない眺め、何もない西新宿。

ちなみに、城戸は新宿に近い中央線沿いのアパートに住んでいるという設定。ここの一室で原子爆弾をDIYする。


 

 

このアパートは現在も映画と同じ佇まいで存在する。実際に確認してきたけれど、一般の住居なので場所はヒミツ。気を付けていれば、中央線の車内からも一瞬だけ見える。

城戸は新宿の近くに住んでいるためか、早朝に新宿周辺をジョギングする。Xデイに向けてのトレーニング:



新宿四丁目交差点
新宿駅から甲州街道を新宿高校のほうに降りてゆく途中の交差点。
いずれも、奥に天龍寺が見える。ちなみに、内藤新宿の時の鐘はこの寺に現存する(新宿区指定有形文化財(工芸品))。

 


議事堂南交差点あたり
映画では、下の写真の信号のあたりから撮っていると思われる。
 

映画の頃の新宿副都心はビルもまばらで、空が広い。走る城戸の向って左に新宿住友ビル、道を挟んで右に新宿三井ビル、その手前に京王プラザホテル(本館)、その右に黒っぽい新宿センタービル、その奥に新宿野村ビルがちょっとだけ見切れている。右手前の建設中のビルは、京王プラザホテルの南館(1980年11月1日開業)かもしれない。また、映ってはいないけれど、右下のレンガの構造物の手前に国際通信センタービル(現・KDDIビル)がある。

現在の写真では、ビルが密集していて判りにくいけれど、三井ビルの手前に、都議会議事堂新宿NSビル、京王プラザ本館の手前に新宿モノリス、道の奥正面には新宿アイランドタワーが新たに建っている。30年あまりの間に、ずいぶん様子が変っている。ビル・マニアの人も愉しめる映画になっている。

ちなみに、アイランドタワーのふもとにはコレがある:


 

ノー・モア・ヒロシマ、ノー・モア・ナガサキ、そしてノー・モア・フクシマ。LOVE & PEACE。

まだまだ、つづく

長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)はラジオ映画だ!(3):続・劇中の公開生放送の現場に行ってみた。(当ブログ内)


長谷川和彦[監督]『太陽を盗んだ男』(1979年)
 

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