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「クローズアップ現代」密着 女川災害FMの3か月(NHK総合テレビ、2011年7月5日(火)19:30-19:58)

○「クローズアップ現代」密着 女川災害FMの3か月(NHK総合テレビ、2011年7月5日(火)19:30-19:58)

 

東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災を受けて開局された臨時災害放送局のひとつ、おながわさいがいエフエム(宮城県牡鹿郡女川町:79.3MHz)「クローズアップ現代」(NHK総合テレビ、2011年7月5日(火)19:30-19:58)で取り上げられていたらしい。ウチにはテレビがないので、知らなかった。

あまり大きな声では言えない方法で、昨日ようやくコッソリ見ることができた。

女川町は町民の半数が死亡または行方不明とのことで、想像・表象の限界を超えた被害だ。


「クローズアップ現代」密着 女川災害FMの3か月
(NHK総合テレビ、2011年7月5日(火)19:30-19:58)

※動画が再生できなかったり、途中で止る場合は、動画間下リンクをクリック。

NHK クローズアップ現代 密着 女川災害FMの3か月

臨時災害放送局 女川さいがいFM79.3MHz
http://twitter.com/#!/onagawaFM
女川さいがいFM - 女川さいがいFMによる無料 Podcast エピソードを iTunes でダウンロードする。

番組では、復興に関する公聴会をめぐる話がハイライトになっているのだけれど、もし公聴会をまるごと放送すれば町民間の対立炙り出すことになりかねず、町の行政が申請者である災害エフエムが、混乱を避けたい町の意向に反する放送をすることになりかねないというジレンマに陥る。

リスナーが聴きたいラジオとは何か、ラジオはリスナーに何を提案できるのかなど、今回の大震災は、災害エフエムだけでなく、ラジオ局全般にとっても貴重な試金石になっているのではないかと改めて思う。

また、「災害FMがなくなったら自分の居場所がなくなるんじゃないか?」といった、ラジオ局の内部に入らなければ引き出せない心の機微にも触れることが出来て興味深い番組だった。

おながわさいがいエフエムに限らず、災害エフエムに関わっている人は、家や親類縁者を失うという私になどは到底想像できない辛苦を味わったに違いないけれど、きっとラジオに関わっている間は充実しているはず。すでに廃局している災害エフエムもあるけれど、元スタッフたらは「淋しいな」と思ったりしているに違いない。さんざんツラい思いをしたんだから、放送に携わっている間はせめて愉しんでほしいと思ったりする。

ちなみに、『ラジオライフ』2011年8月号(三才ブックス)の特集「臨時災害放送局の現在に密着」でも、おながわさいがいエフエムが取り上げられている。

「被災地の臨時災害FMのみなさんを囲んで」(武蔵大学、2011年7月30日)

2011年7月30日に武蔵大学で「被災地の臨時災害FMのみなさんを囲んで」という勉強会が開催されたらしい。「クローズアップ現代」も上映されたらしい。武蔵大学はメディア教育に力を入れている大学。もっと早く知ることが出来たら聴きに行きたかったなぁ。

勉強会のTwitter実況をまとめたものがあったので目を通した:

Togetter - 「2011.07.30 「被災地の臨時災害FMのみなさんを囲んで」 @武蔵大学」

おながわさいがいエフエムのメンバー、練馬区にコミュニティ放送局を立ち上げようと活動している練馬放送のメンバー、「クローズアップ現代」ディレクターなどが参加したようだ。

たとえば、

女川町は住人同士の結束が強いぶん、情報に振り回されやすかった。デマもたくさん飛んだ。正確で迅速な情報の必要性を感じていた。

放送統括・大嶋「「東京で起こったらどうなるんだろう」、とよく考える。東京で起きたときにどんなことが課題になるのか知りたいという思いも、立ち上げ参加のきっかけのひとつ。」

NHK伊藤ディレクター「町と接点のなかった若者が、ラジオをきっかけに町の人の人気者となった。 東京から出す放送とは違う、被災した彼がみずから発信するメディアの可能性。」

「女川災害エフエムでは、放送の原稿をホームページにのせている。町外へ避難した人に、女川の現状を知ってもらうため」

「役場は1000人居て、ラジオ900個しかなかったら配らない」

仮設住宅が出来て住民の生活スタイルが変わってきた。生活の水準が上がって選択肢が増えるにつれて、ラジオを聞かなくなるのではないかという不安もある。これを踏まえて番組改編にも乗り出した。

Q.「経営面は?」 A.「臨時災害放送局そのものは広告放送ができないし、人口1万人という規模の女川町ではコミュニティ放送としても収益化が難しいと考える。現在は日本財団から支援。たまにお金を送ってくれる人がいるが、そもそも現地でお金が使えなかった。」

「女川には女川にしかない情報があり、練馬には練馬にしかない情報があると思う。練馬の環境放射能の測定値なんてマスコミではまず流れないから、それを流すこともできる。」

などなど、興味深い発言が飛び出した模様。

私は特に「役場は1000人居て、ラジオ900個しかなかったら配らない」にはハッとした。こういう時こそ民間の力は重要だ。

ちなみに、おながわさいがいエフエム・放送統括の大嶋智博(トトロ大嶋。)さんは、私がラジオにハマるきっかけになった某ラジオ番組の後期にディレクターを務めていらっしゃった方。ますますのご活躍を。

よりぬきトトロさん~ととろぐ~(大嶋智博さんのブログ)


随時更新。被災地情報の取得・安否確認等にお役立てください。
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