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『英国王のスピーチ』(2010年)はラジオ映画だ!

○『英国王のスピーチ』(2010年)はラジオ映画だ!

 


上のポスターに出ているリボン・マイク RCA 77DXは、
映画本編には登場しない。
製造開始が1954年なので、時代的に合わない。

 

観てからちょっと時間が経ってしまったけれど、トム・フーパー[監督]『英国王のスピーチ』King's Speech(2010年)をようやく観た。

かなりのロング・ランを続けてきたものの、そろそろ上映館が減り始めているので、いまさら紹介しても好機を逸しているかもしれない。東京だったら、たぶんそのうち下高井戸シネマあたりで演るんじゃないかという気もする(未確認)。9月にはDVDが出る。

『英国王のスピーチ』King's Speech(2010年)は、第83回アカデミー賞(The 83rd Academy Awards)で、最優秀作品賞・最優秀監督賞(トム・フーパー)・最優秀主演男優賞(コリン・ファース)・最優秀脚本賞(デイヴィッド・シードラー)の主要4部門を受賞したヒット映画。


『英国王のスピーチ』(2010年)予告編

映画『英国王のスピーチ』(原題:King's speech)公式サイト 全国大ヒット上映中!

ヒトラー率いるナチス・ドイツの軍靴の響き迫る1930年代のイギリスにおいて、吃音に悩むヨーク公アルバート王子(His Royal Highness The Duke of York)、のちにジョージVI世(George VI)が、オーストラリア人の言語聴覚士のライオネル・ローグ(Lionel Logue)の治療を経て、幼年期以来のトラウマを克服し、見事に国民向けのスピーチを成功させるという史実に基づいた話。

ジョージV世(George V)は顔が本物にけっこう似ていた。ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)は若干やりすぎ。ジョージV世のカミサンを演じているが女優が、第一次大戦開戦時の英国首相アスキス(Herbert Henry Asquith, Earl of Oxford and Asquith)の曾孫というのも感慨深いけれど、観ているうちにだんだん、かとうかずこに見えてきた。

治療のプロセスを見ながら、大学時代の英語音声学の授業を思い出した。私見だけれど、イギリス英語(RP: Received Pronunciation)のほうが、日本人にとっては遥かに聴き取りやすいと思う。戦後日本の英語教育はアメリカ中西部英語(GA: General American)が標準。日本女子大みたいな伝統的なイギリス英語教育を重視している希有な例もあるけれど。RPで英語の発音に最初に慣れておけば、アメリカ英語も聴き取れる。特にアメリカ西海岸の英語はねっちょりしていて最初は聴きづらい。イギリス英語が固めに炊いた白米なら、西海岸の英語はおかゆみたいなイメージ。

また、この時代の英国にはチョットだけ詳しいのだけれど、ジョージVI世は国民の評判は悪くないけれど、ジョージV世やエドワードVIII世(Edward VIII)やエリザベスII世(Elizabeth II)に比べると若干影が薄い国王のイメージ。でも、小さな話だけれど、それなりに劇的な映画になっていた。

序盤でジョージVI世が実はユーモアのセンスがある人として描かれることにより観客の感情移入を持続させることに成功していたが、ひとつ欲を言えば、ジョージVI世がもっと煩悶のうちに追い込まれて、それが観客の心にヒリヒリと伝わるような描き方をすれば、クライマックスの爆発力が増したのに。

……もう前置きはもうこのへんでいいだろう。

ラジオ馬鹿として言わてもらおう。要は、喋りのヘタな国王が、トレイナーの力を借りて一端の喋り手に成長、英国および植民地のBBCのネット局を通じて臣民に向けてラジオ放送するという話。DJ誕生。

つまり、『英国王のスピーチ』(2010年)はラジオ映画なんですよ!

主軸となるプロットだけでなく、カーボン・マイクを初めとする古い放送・録音機材も多数登場。送出先の地名が書かれた複数のサーヴァーが所狭しと並ぶBBCラジオのマスター・ルームと思われる施設も登場。ジョージV世が執務室っぽい部屋で使っていたマイクの形状がスゲぇカッコいい。

たぶん、細かく見始めたらかなり愉しめるにちがいない。

ラジオ・マニア必見の映画。


The Real King's Speech
King George VI - September 3, 1939

※実際のジョージVI世のスピーチ。決して上手くはない。
 

NHK BS1で映画のスタッフによる関連ドキュメンタリーが放送されるとのこと:

  • 「実録 “英国王のスピーチ”」(NKH BS1、2011年7月27日(水)24:00-24:50
  • 「ジョージ6世の親友〜ライオネル・ローグの足跡〜」(NKH BS1、2011年7月28日(木)24:00-24:50)
Google

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受信: 2011年7月18日 (月) 08時17分

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2010年・英・オーストラリア/配給:ギャガ原題:The King's Speech監督・脚本:トム・フーパー脚本:デビッド・サイドラー製作:イアン・キャニング、エミール・シャーマン製作総指揮:ジェフ... [続きを読む]

受信: 2011年7月22日 (金) 06時35分

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受信: 2011年8月 5日 (金) 23時04分

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