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備忘録:2010年(平成22年)日本民間放送連盟賞(ラジオ関連)

○備忘録:2010年(平成22年)日本民間放送連盟賞(ラジオ関連)

日本民間放送連盟賞/2010年(平成22年)入選・事績 - NAB LOCAL

日本民間放送連盟賞について

 日本民間放送連盟賞(連盟賞、英文名:NAB Awards)は、番組、CM、放送技術の向上と、放送活動のより一層の発展を図ることを目的に、日本民間放送連盟(民放連)が1953(昭和28)年に 創設した賞です。民放連の会員である全国の民放各社から参加のあった番組・事績を対象に毎年1回実施し、優れた番組、優秀と認められた事績を顕彰していま す。表彰は、毎年秋に開催する「民間放送全国大会(民放大会)」の式典席上で行います。
 このように長い歴史を持つ連盟賞ですが、平成18年に「青少年向けのテレビ番組」とラジオ・テレビ共通の「放送と公共性」の2種目を新設しました。この うち、「青少年向け番組」は、青少年への影響やメディアリテラシーの向上など、民放に対して求められている放送活動に照らして、新たな種目として設けたも ので、現在、全国のテレビ各社で選定・放送している「青少年に見てもらいたい番組」を対象としています。また、「放送と公共性」は、放送の公共性を強く意 識しながら民放各社で取り組んでいる企画や開発の事績に対して賞を贈ります。

※メモ:番組部門以外に、CM部門、放送技術部門、特別表彰(青少年向け番組・放送と公共性)も顕彰。番組部門もいくつかのカテゴ リーに分類。ラジオに関しては、ラジオ報道番組・ラジオ教養番組・ラジオエンターテインメント番組・ラジオ生ワイド番組の4つに別れている。放送技術部門 があるのも特徴的。民間放送全国大会で表彰。

ラジオ関連部分のみ抜粋&関連リンク貼付:

番組部門

ラジオ報道番組

ラジオ教養番組

ラジオエンターテインメント番組

ラジオ生ワイド番組

CM部門

ラジオCM 第1種(20秒以内)

  • 最優秀 <エフエム熊本> みのる企画 焼肉屋元気カルビ/熊本の男に育てる!(20秒)
  • 優 秀 <TBSラジオ&コミュニケーションズ> アートファニチャー 職人技 篇(20秒)
  • 優 秀 <TBSラジオ&コミュニケーションズ> 読売新聞東京本社 読売新聞 編集手帳/選ばれた言葉 篇(20秒)
  • 優 秀 <文化放送> 川光物産 玉三(たまさん)白玉粉/大当たり(20秒)
  • 優 秀 <エフエム東京> セコム 留守番電話(20秒)
  • 優 秀 <朝日放送> 日本製粉 オーマイまぶして焼くだけからあげ粉/楽しいフライパンの世界(20秒)
  • 優 秀 <和歌山放送> 和歌山県国民健康保険団体連合会 特定健診受診促進/「特定健診」とかけまして(20秒)

ラジオCM 第2種(21秒以上)

  • 最優秀 <福井放送> 自社媒体PRスポット/守りたい ふるさと ふくいの音(90秒)
  • 優 秀 <北海道放送> 小田島水産 特製いか塩辛木樽仕込(120秒)
  • 優 秀 <ニッポン放送> 伊勢・安土桃山文化村 ちょんまげワールド伊勢(60秒)
  • 優 秀 <ニッポン放送> 日本音楽著作権協会 才能のリレー 篇(120秒)
  • 優 秀 <エフエム東京> NTTドコモ・富士重工業 運転中のケータイ使用防止/同時CM(40秒)
  • 優 秀 <中部日本放送> 鈴木バイオリン製造 バイオリン/2カ国語(50秒)
  • 優 秀 <山口放送> 公共キャンペーン・スポット/キャンペーン・スポット 地震への備え 篇(60秒)

技術部門

 

受賞作詳細:

番組部門

ラジオ報道番組

最優秀
<山形放送> 飲むか、生きるか〜断酒会につながって〜

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プロデューサー:伊藤清隆
ディレクター:青山友紀
録音・編集:伊藤善隆

山形に住む諸川幸二さんと倫子さん夫妻を結びつけたのは、断酒の経験だった。「アル中」という偏見をもって見られがちなアルコール依存症だが、実は飲酒の欲求を抑えきれなくなる病である。番組は、依存症に苦しんだ倫子さんの体験と、酒害体験を語り合うことで依存症から回復するための断酒会の活動を中心に取り上げる。「依存症は治癒はできないが、回復はできる」という専門家の発言も紹介され、希望のメッセージを感じることができる。地元の問題を発掘した構成のしっかりした作品である。

優 秀
<文化放送> 文化放送スペシャル にいちゃんのランドセル 悲しい記憶・やさしい気持ち

プロデューサー:奥山拓也
出演・朗読:平松愛理
企画立案:関根英生
構成:山崎 純

阪神・淡路大震災から15年。「悲しい記憶を風化させない」ために制作された作品。震災で被災した家族を取り上げた児童書『にいちゃんのランドセル』(城島充著)を、神戸出身のミュージシャン・平松愛理が朗読する。震災当時の文化放送報道部の現地取材音や、現在のその家族へのインタビューなどを交えて構成。こうした悲劇が6,400人分あったことを実感させる番組である。

優 秀
<山梨放送> YBSラジオスペシャル ぼくらは農業で幸せになる〜農業生産法人サラダボウルの農業革命

プロデューサー:浅川俊介
ディレクター:石川 治
ナレーター:塩澤未佳子

外資系保険会社の敏腕営業マンから農業に転身した田中進さんに焦点を当てて、日本農業の未来へのヒントを考える。田中さんが6年前に設立した農業生産法人サラダボウルでは、消費者目線でのモノづくり、生産管理方式として提唱される5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)の導入、農業ができる身体づくりをめざすエクササイズなど、新しい試みが次々に行われている。ユニークな人物を丁寧に取材した番組で、閉塞感のある日本のなかで未来を感じさせてくれる。

優 秀
<北日本放送> 阿吽の呼吸の真実〜生と死のはざまで〜

プロデューサー:桐谷真吾
ディレクター:数家直樹
ナレーター:武道優美子
編集:荒山知徳

射水市民病院で発覚した人工呼吸器取り外し問題を、当事者である伊藤雅之医師への長時間インタビューなどをもとに検証した番組。2006年3月に地方紙一面トップで報じられた直後の過熱した取材の状況や、殺人容疑で書類送検された伊藤医師が2009年に不起訴になったことを紹介する。バッシングされた人物の言い分を伝えている点が貴重であり、終末期医療のあり方が問われるなかで、生と死の境目を改めて考えさせる作品である。

優 秀
<和歌山放送> ほんまもんの幸せを求めて〜こどもの寺・童楽寺(どうがくじ)

プロデューサー:柘植義信
ディレクター・取材:小川真由
ナレーター:寺門秀介

過疎地の若い住職・安武隆信さんは、自身の子どもが生まれたことをきっかけに、「こどもの寺・童楽寺」を2007年につくった。安武さんは、県の認定を受けた里親として、不登校に悩んだり、虐待を受けたりした子どもたちを預かっている。子どもたちの暮らしから、子どもは社会が育てるということが感じられる。無事に高校進学した子どもだけでなく、非行に走ってしまった子どもも描くことで、この問題の難しさを伝えている。

優 秀
<広島エフエム放送> 特別番組「音が消えた街〜あの日、広島・長崎は〜」

プロデューサー:山本幹雄
ディレクター・出演:笹原綾乃
制作協力:佐藤伊佐雄
出演:藤原新也

映画カメラマンの関口敏雄さんは、原爆投下直後の長崎を「まったく音のない世界」とかつてラジオで語り、写真家・藤原新也さんはこの言葉をエッセーに書きとめた。エッセーをきっかけに、24歳の女性ディレクターが改めて原爆の問題を考えようとこの番組を企画した。関口さんや被爆者へのインタビュー、広島を初めて訪ねた藤原さんへの同行取材をもとに構成される。原爆の怖さが無音のイメージをとおして伝わってくる作品である。

優 秀
<九州朝日放送> この命救済に捧ぐ〜カネミ油症42年 被害者たち闘いの記録〜

プロデューサー:濱田克則
ディレクター:花田明男
編集:日野香織
録音:中嶋知広

1968年に発生したカネミ油症事件の被害者は1万4,000人に上るといわれるが、被害者への公的な救済は行われていない。番組は、7年前に油症と認定され末期ガンを患う嶽博幸さん、油症と思われる症状が子どもに現れた認定患者の下田順子さんの2人をとおして、救済を求める患者たちの姿を描く。被害者救済法制定の動きが国会で始まっているが、未認定患者の認定などをめぐり課題は多い。未解決の問題を丁寧に追った報道番組である。

 

ラジオ教養番組

最優秀
<静岡放送> SBSラジオギャラリー It's a wonderful world〜心は伝わる〜

2010ラジオ教養.jpg

プロデューサー:伊藤圭介
ディレクター:菊池 勝・菅原智里
ナレーター:中村こずえ

登場するのは視覚に障害を持つ人たち。視覚特別支援学校に通う間千夏さんは、小学4年生の時に投稿したメッセージが読まれたことでそれまで以上にラジオに興味を持ち、スタジオ見学にも訪れた。中学2年生の今は一人で校内放送のパーソナリティを務める。37歳で中途失明した全盲のイラストレーター・エムナマエさんは、現在もイラストレーターとして活躍している。日常の番組に寄せられた1通の手紙から始まったパーソナリティとリスナーとの心のつながりや中途失明者が語るそこに至る体験などを通じて、障害のとらえ方や音だけのラジオがこれから目指すべき方向や可能性が浮かび上がる。作り手の問題意識がまっすぐに反映され、リスナーの参加意識を喚起する。

優 秀
<青森放送> 津軽弁の日 in 東京

プロデューサー(構成・演出・出演):伊奈かっぺい
ディレクター:渡辺英彦
出演:田中耕一
音声:山崎秀尊

青森県の民間文化活動団体「津軽弁やるべし会」は、津軽弁による俳句、川柳、短歌、詩、体験記を募集し、年に一度青森で「津軽弁の日」を開催し、作品を紹介している。番組は、同会が2010年12月の東北新幹線全線開業を前にこれまでの傑作を引っ提げて行った東京公演の中継録音。観客の多くは青森県出身者やゆかりのある首都圏に住む人たち。そこで披露される津軽弁による作品に笑い、涙した。番組は公演の熱気とともに津軽人の遊び心と熱意を伝えている。津軽弁が分からない人にも面白さは伝わり、一般的なイメージとは異なる東北の明るさも感じられる。

津軽弁の日を聴こう。|津軽弁の日
※DVDなどを販売

優 秀
<エフエム東京> Panasonic Melodious Library

プロデューサー:砂井博文
ディレクター:氏家美佳
構成:野村康子
出演:小川洋子

作家・小川洋子がパーソナリティを務めるFM的文学ガイド番組。「文学」と「音楽」の遭遇による、作品の世界観にふさわしい音楽も届ける。101冊目を紹介する記念となった今回は太宰治の『人間失格』を取り上げ、読み継がれている作品の魅力に迫っている。また、肉筆原稿が出版されていることにも注目し、推敲の跡から作家の苦悩を読み取ろうとしている。短い番組だが、2週間先までの番組で取り上げる作品を紹介しており、読書体験を促すという目的が明確に感じられる。

優 秀
<北陸放送> 鶴彬(つる あきら)生誕100年特別番組「暁を抱いて闇にいる蕾」

プロデューサー:園田 誠
ディレクター・企画・構成:川瀬裕子
企画・構成:八田静輔
技術:山崎正敬

昭和初期、民衆の立場で反戦・反権力の「川柳」を詠み続けた石川県出身の川柳作家、 鶴彬。その句から当時の世相をうかがい知ることができる。彼は自由・平和・平等を希求し、プロレタリア川柳を貫いた末に、自分の信条を曲げず治安維持法で検挙され、29歳で短い生涯を閉じた。番組は彼の詠んだ句から時代を振り返り、彼がどう生きたのかをたどる。権力に媚びることのなかった生き方が丹念に調べられており、制作者の志の高さを感じさせる。

優 秀
<エフエム大阪> 運転代行〜50年の歴史と50年後の未来ビジョン〜

プロデューサー:須田 淳
ディレクター:藤田 建
出演:庄司 悟

飲酒運転撲滅を目指す「STOP! DRUNK DRIVING (=SDD) プロジェクト」を展開する同社のDJが、プロジェクトに密接に関連している「運転代行」が現在直面している問題などを業界のパイオニアや利用者たちのインタビューを交えてリポートする。運転代行業が定着している富山県の事例を参考に、まだ利用頻度が低い関西地区における問題点を明らかにし、運転代行の50年の歴史とこれからの課題をうまく分析している。

優 秀
<山口放送> 名のない人間として〜日系移民詩人 加川文一の足跡〜

プロデューサー:藤田史博
ディレクター:村田俊子
ナレーター:国本泰功
詩の朗読:渡辺三千彦

太平洋戦争中にアメリカ西海岸に設けられた日系人強制収容所の中では文芸活動が盛んに行われていた。カリフォルニア北部にあった「ツールレーク強制収容所」では、同人誌『鉄柵』が発行され、中心をなしたのが山口県出身の加川文一という人物だった。ほとんど知られていない彼の足跡を、ゆかりのある人たちが語るエピソードによって浮かび上がらせ、聴く者を引きつけている。

優 秀
<熊本放送> おじいちゃんの三池炭鉱

プロデューサー・ディレクター:中山 直
原作・脚本:村上雅通

日本の近代化をけん引した石炭産業を底辺で支えた人たちを描いたラジオドラマ。「復坑祭」でにぎわう史跡「万田坑」を訪れた東京の女子大生。彼女の目的は、与論島から移り住んだ祖父の半生をたどること。手がかりは、三池闘争が始まったときに写された一葉の写真のみ。ゆかりの人たちを訪ねるうち、彼女は日本の近代化の影の部分を知ることになる。語り継ぎたい社会史的問題をドラマ化することで分かりやすく伝えている。

 

ラジオエンターテインメント番組

最優秀
<高知放送> 中四国ライブネット「高知発!土佐のカツオは美味いぜよ」

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プロデューサー:井津葉子
ディレクター:越智義久
出演:土佐かつお・永見佳織

カツオの本場である高知県は、カツオの消費量が全国1位。スーパーでも新鮮なカツオが手に入り、県民は「高知のカツオ文化」にこだわりを持っている。身が温かいまま食べる「塩タタキ」をはじめとするカツオの料理方法や、地球環境にも配慮した「土佐の一本釣り」という伝統漁法など、カツオをめぐるエピソードを縦横無尽に紹介していく。番組に登場するゲストがいずれも魅力的な人物で、地元愛に溢れている。

優 秀
<IBC岩手放送> ダイスキ!イワテ!〜外国人と作るいわての未来予想図〜

プロデューサー:姉帯俊之
ディレクター:高橋典子
進行:照井 健・水越かおる

岩手県内に住む外国人の数は年々増加しており、同じ地域に住む者どうし、協力しあって生きていかなければならない。世界各地からやってきて、現在岩手で生活している8人の外国人がスタジオに集まり、住んでみて驚いたことや外国との習慣の違いを語り合う。それぞれのエピソードがいずれも興味深く、誰もが暮らしやすくするためのヒントがちりばめられている。進行役がゲストを的確にフォローし、番組をさらに充実させている。

優 秀
<日経ラジオ社> ラジオがやってくる! 谷川俊太郎と自由学園の子どもたち

プロデューサー・ディレクター:本多麻記子
スーパーバイザー:小西勝明
技術:隈元 聡
出演:谷川俊太郎

詩人の谷川俊太郎さんが、自身の詩の世界観を表現した音楽会の模様を伝える。谷川さんの表現豊かな朗読や、ハーモニカとピアノの音の重なりが伝わってくる。何よりも子どもたちと谷川さんとのかけ合いが楽しく、子どもたちと真剣に対決しようとする谷川さんのキャラクターも魅力的。群読や合唱による会場の一体感は、出演者と児童が奏でる和音となる。詩を読み、聴き、遊ぶ楽しさが実感でき、ラジオと詩の相性のよさを感じさせてくれる。

優 秀
<静岡放送> 出でよ!時代のニュースター

語り:田辺一邑
プロデューサー:小松正治
ディレクター:佐野有利

音楽ソフトの市場規模が縮小している。CDショップは次々と閉店し、かつては1年に何作も飛び出したミリオンセラーも減ってしまった。なぜCDの売り上げが減少してしまったのか、なぜ時代を象徴する音楽が生まれないのか。原因はデジタル機器やテクノロジーの発達だけではなく、人間どうしのコミュニケーション不足にもあるのではないか。現在なお多くの人々に支持されるビートルズの存在に思いをはせながら、新たな時代を背負うニュースターの登場を期待する。

優 秀
<東海ラジオ放送> 大根列車〜汽笛は時空を超えて〜

プロデューサー:角田功治
ディレクター:松波宏治
脚本・演出:麻創けい子
技術:坂口雅之

尾張地方は江戸時代から知られた大根の産地。第2次世界大戦中、保存食として切干し大根やたくあん漬けが量産され、中国大陸へ送るための「大根列車」と呼ばれる特別列車が東海道線を走った。大根列車という昭和の庶民の歴史を、一人息子を戦地に送り出した夫婦の物語で再現する。自分が作った切干しやたくあんを大根列車に載せることが夢だった、子の帰還を待つ夫婦。映像では描けないラジオならではの世界が浮かび上がる。

優 秀
<エフエム大阪> 阪神なんば線開通1周年記念ラジオドラマ〜三月の花嫁 on ドラマティックロード

プロデューサー:山本 靖・大久保佳昭
脚本・演出:武尾秀幸
音響:染井康孝

2009年3月20日、阪神なんば線開通。近鉄電車と阪神電車が「大阪難波駅」でつながり、神戸から奈良までを直通電車で行き来できるようになった。今まで行き来が乏しかった神戸と奈良、そしてそれをつなぐ大阪なんばに、新たな人の流れとドラマを生むことになる。奈良に住むさくらと尼崎に住むフィアンセの太一郎にも、結婚式に至るまでに阪神なんば線沿線を舞台に様々なドラマがあった。沿線の実在のショップやグルメの魅力を随所に織り込み、テンポよくストーリーが進行する。

優 秀
<琉球放送> 琉球放送創立55周年記念 Yuka Takara Broadway Night In OKINAWA 2009

プロデューサー:比嘉京子
ディレクター:比嘉奈津子
ナレーター兼イベント司会:狩俣倫太郎
出演・MC:高良結香

ブロードウェイの舞台で活躍するミュージカル女優・シンガーの高良結香さんが、ふるさとの沖縄の人々にブロードウェイの風を伝えたいという想いから「Yuka Takara Broadway Night In OKINAWA 2009」を実現させた。彼女の呼びかけで集まった本場ブロードウェイで活躍を続けているメンバーによる「歌」のステージを、観客の興奮とともにリスナーに届ける。一流アーティストによる圧巻のパフォーマンスに思わずリズムをとり、心で踊ってしまう。

 

ラジオ生ワイド番組

優 秀
<青森放送> あおもりTODAY 情報新鮮!筋野商店「竹山ありがとう」

プロデューサー:渡辺英彦
ディレクター:工藤美緒子
出演:筋野裕子
音声:中田康浩

あおもりTODAYは月〜金/11時55分〜16時の放送。「情報新鮮!筋野商店」は毎週木曜日の放送で、筋野アナが「店主」を務める趣向。この日は三味線奏者・高橋竹山生誕100周年の記念特番として、一番弟子の西川洋子さんらが出演。青森市内で行われた「竹山ありがとう会」の模様やリスナーから届いた竹山の思い出を紹介した。竹山が門付けをしていたころや亡くなる直前のエピソード、竹山が吹いていた鳥の声や笛の音など珍しい音源も紹介。竹山の幅の広さや自然に依拠した感性を存分に伝える。

優 秀
<J−WAVE > 〜JK RADIO〜TOKYO UNITED

プロデューサー:松尾健司
ディレクター:桐山直人・坂本彰範
構成:入江たのし

金曜日/6時〜11時30分の放送。ジョン・カビラがナビゲーターを務め、人と人、人と社会、人と世界をUNITEしていく。この日は番組中にマイケル・ジャクソンの訃報が飛び込み、番組内容を変えながら、「世界の今」を驚きと悲しみを持って共有し続けた約5時間の生放送となった。現地ロサンゼルスの通信員やラジオ局への取材、リスナーからのリクエストやマイケルに対する思いなどを随時紹介。生ワイド番組が KING OF POP の死とどう向き合ったかというドキュメントでもある。

優 秀
<静岡エフエム放送> K−MIX 2ストライク1ボール

プロデューサー:久保田克敏
ディレクター:安原明子
パーソナリティ:廣木弓子

月〜木/13時〜15時55分の放送。野球でピッチャー有利のカウントになぞらえたドキドキ感満載の生ワイド番組。リスナーからの口コミ情報をもとに、取材、電話出演のアポイントも番組と同時進行の、ラジオならではのリスナー参加番組。この日のテーマは「古き良き日本の面影…古民家スポット」。「古民家を使ったカフェやショップが多い気がする」「価値が見直されているのではないか」などという話が実際にはどうなのかをリスナーに聞いてみた。公開スタジオの雰囲気も定着し、口コミ情報で展開する構成が具体的で楽しい。

優 秀
<岐阜放送> 月〜金ラジオ2時6時「あんきに元気に暮らそまい」

プロデューサー:木村公一
ディレクター:竹林良樹
出演:本地洋一・吉田早苗

月〜金/14時〜17時55分の放送。「小笠原先生のあんきに元気に生きよまい」は月に2回放送するコーナー。「あんきに」は「気楽に、リラックスして」、「〜まい」は「〜しましょう」の意。小笠原医師が、病気になって体が弱っても住み慣れた自分の家で最後まで充実した生活を送る方法をアドバイスする。今回は4時間の番組を通じて「人生の最後をどこで迎えたいか」という設問に寄せられたリスナーの意見をもとに構成。「在宅医療」「在宅ホスピス」を紹介した。「老いる」「病む」「死ぬ」という避けがたくも難しいテーマを、レギュラー枠化していることも評価された。

優 秀
<毎日放送> 上泉雄一のええなぁ!

プロデューサー・ディレクター:川中恵一
放送作家:根宜利彰
出演:上泉雄一、奥野史子

月〜金/10時30分〜12時30分の放送。新聞や雑誌からの二次情報ではなく、オリジナル企画で2時間を構成。「ええなぁ」は、パーソナリティの上泉アナの口癖に由来。「記念日ええなぁ!」「留守電ええなぁ」「アカペラおのど自慢」などアイデアを尽くしたコーナーが満載。関西の人々の面白みが巧みに引き出されていて、その日常性が番組に反映されている。日常生活の延長線上に楽しく聞けるラジオの原点を教えてくれる。

優 秀
<中国放送> 俊雄と裕見子のおもいっきり土曜日

プロデューサー:井上英司
ディレクター:森下朋之
出演:田中俊雄、松本裕見子

土曜日/13時〜17時の放送。中国放送OBの田中俊雄アナと広島出身のタレント、松本裕見子の2人がパーソナリティを務める情報バラエティー。この日は産休中の松本さんの出産を機に「人生の節目スペシャル」と題して4時間の生放送。留守のパーソナリティがリスナーからいかに愛されているかが番組の隅々から伝わってくる。リスナーとパーソナリティが大きな「ファミリー」を形作っていることが強く感じられる。

優 秀
<宮崎放送> GO! GO! ワイド

プロデューサー:上岡信夫
ディレクター:河野崇徳
パーソナリティ:川野武文、加藤沙知

月〜金/13時〜16時05分の放送。地域に密着した生活情報とリスナーからのメッセージを中心に構成する。今回の放送日の5月19日は、宮崎県で口蹄疫の発生が確認されてからほぼ1カ月後。リスナーからのメッセージに普段の明るさが失われる中での放送となった。「がんばろう宮崎」のコーナーでは被害を受けた畜産農家をはじめ関係者に向けたメッセージを紹介。非常時のなかでの定例番組として、リアルタイムの情報を的確に提供。広報の役割を果たし、ラジオの機動力を発揮した。

 

CM部門

ラジオCM 第1種(20秒以内)

最優秀
<エフエム熊本> みのる企画 焼肉屋元気カルビ/熊本の男に育てる!(20秒)

プロデューサー:富岡弘展
ディレクター:松下和浩(U2)
コピー:佐々木一貴
出演:ふじわらたけひろ

「野菜をちゃんと食べなさい」と母の元気な口調で始まり、「と、言われて育った僕たちは」「りっぱな草食系男子になりました」と若い男が答える——野菜ジュースのCMかと思いきや、その後に「もぉ〜」という効果音。ひょっとしてお肉?。“野菜と肉をバランスよく”との健康への配慮も滲ませながら、「熊本の男に育てたいなら焼肉、元気カルビ」で締めくくる。肉を焼く音がなくとも、美味しい焼肉のイメージを想起させる、力強いCM。

優 秀
<TBSラジオ&コミュニケーションズ> アートファニチャー 職人技 篇(20秒)

プロデューサー:池田昭哲
ディレクター:小川 信(オガワマコトオフィス)
出演:関根正明(俳協)
録音技術:新籾洋介(テレコム・サウンズ)

突然、「ぶうぉ、ぶうぉ!」と鳴り響く音。何かと思えば、昔の音響効果マンが真似たロバの鳴き声。「職人技ですよね」のコメントに、「愛着のあるソファや椅子もリフォームすれば、まだまだ…。家具も職人技にお任せを」と応じ、モノを大切にするエコ感覚を促す。音響効果マンの「ロバの鳴き声」にのせて“職人技”を強くアピールするCM。

優 秀
<TBSラジオ&コミュニケーションズ> 読売新聞東京本社 読売新聞 編集手帳/選ばれた言葉 篇(20秒)

プロデューサー:池田昭哲
ディレクター:小川 信(オガワマコトオフィス)
出演:関根正明(俳協)
録音技術:新籾洋介(テレコム・サウンズ)

鐘の音に続いて「アメリカ独立のシンボル“自由の鐘”に刻まれた72文字」、鳩が飛び立つ音に「広島・原爆慰霊碑の21文字」——「選ばれた言葉が、時代に警鐘を鳴らす」とのナレーションがあって、『500文字で世相を斬る』で結ぶ。時代に影響を与えた“選ばれた言葉”を通して、500文字で表現する朝刊1面のコラムに込める熱い思いを見事に表現。

優 秀
<文化放送> 川光物産 玉三(たまさん) 白玉粉/大当たり(20秒)

プロデューサー・ディレクター:見目幸伸
ミキサー:上原裕司
プランナー:白石仁司
企画:高橋知之

商店街の福引き会場。店主と思しき男が「おめでとうございます!1等の白玉だんご1年分を差し上げます」。1年分って…?。「白玉だんご1年分で何個ですか」の問いに、「うーん、5、6個かな」と当選者のお客さん。「では、5、6個でーす!」と、とぼけたやりとりが楽しい。そして最後は、「もっと食べてね。玉三、白玉粉」。ストレートなナレーションが、明確なメッセージを効果的に表現している。

優 秀
<エフエム東京> セコム 留守番電話(20秒)

ディレクター:林屋創一
コピー:野崎賢一(電通)
出演:木村拓哉(ジャニーズ事務所)
演出補助:栗原学志(ジグノシステムジャパン)

「あ、もしもし、この家に住む木村拓哉ですけど。今、誰かそこにいたりしませんか?。もう、泥棒でも誰でもいいので、ヤカンの火、消したか見てもらっていいですか?」——火の元の始末が心配になって思わず自宅に電話し、留守電に吹き込んでしまうキムタク。“そんな時”に頼りになる企業であることをユーモアたっぷりに表現した。

優 秀
<朝日放送> 日本製粉 オーマイまぶして焼くだけからあげ粉/楽しいフライパンの世界(20秒)

プロデューサー:野本友恵、立石紀雄
ディレクター・コピー:村上正道(ビー・ジー・エム・サービス)

フライパンで卓球の球を打ち合う音、小豆をフライパンに入れて作った波の音、フライパンをたたいて演奏した音で、フライパンの使い方を遊び心いっぱいに演出。そして、「ジュー、ジュー」と、美味しそうにからあげが焼ける音は食欲をそそる。フライパンで焼くだけで簡単に作れることを、音を楽しみ、想像力をかきたてさせながら伝えている。

優 秀
<和歌山放送> 和歌山県国民健康保険団体連合会 特定健診受診促進/「特定健診」とかけまして(20秒)

コピー:三宅良治
出演:福山秀見(グループ・エコー)・川西清平

「え〜、特定健診とかけまして、お笑い芸人と解きます」と、ブームの謎かけで構成。「そのこころは、受けることです」と、お笑いが“うける”ことと、健康診断を“受ける”ことをストレートにひっかける。あえて笑いのSEを控えめにし、女性の「うけてる!」の言葉で、年に1回、特定健診を受診することの必要性をシンプルに訴えた。

 

ラジオCM  第2種(21秒以上)

最優秀
<福井放送> 自社媒体PRスポット/守りたい ふるさと ふくいの音(90秒)

プロデューサー:重盛政史
ディレクター・企画・構成・録音:岩本和弘
出演:仲野 實

福井県小浜市を流れる、奈良東大寺のお水送りでも知られる遠敷(おにゅう)川(がわ)上流。ここに生息する「カジカ蛙」は、古くから和歌に詠まれるなど、美しい鳴き声で知られている。しかし近年、河川の護岸整備が進み、生息域が失われつつある。「ホロホロホロ〜」という、いとおしい鳴き声は、聞いたことがない人にも郷愁を感じさせ、同時に “ふるさとの音”を大切にし、“ふるさとを守ろう”とする自局の姿勢を明確に打ち出している。

優 秀
<北海道放送> 小田島水産 特製いか塩辛木樽仕込(120秒)

プロデューサー:壱岐 聰
ディレクター:澤出 寛(澤出企画)
出演:桜井 宏

子どもの頃、必ず食卓に上っていた母親手造りのいかの塩辛。そんな函館の朝の風景から始まり、当時はよくわからなかったその美味しさも、50年経った今では「あの時の塩辛が無性に食べたくなることがある」とナレーションは続く。そこに、塩辛造りの音が効果的に挿入される——思い出と、昔ながらの製法を守る姿勢を無理なくつなげた演出が光る。

優  秀
<ニッポン放送> 伊勢・安土桃山文化村 ちょんまげワールド伊勢(60秒)

ディレクター:高橋正文(サウンドマン)
コピー:萩本欽一(萩本企画)
出演:佐藤あつし(フリー)
ナレーター:増田みのり

「忍者からくり迷路、どうでした?」というリポーターの質問に、「建物がボロボロですね…」と答える来場者。その後のインタビューはどんどん怪しい方向に進み、とうとう「じゃあ、なんで今日来たんですか」という問いに、「人、入ってないっていうんで、ほっとけないだろ」と一言。自虐的な内容で強烈な印象を与えながらも、全体のトーンはほのぼのしているという、不思議な魅力を持つCM。

優  秀
<ニッポン放送> 日本音楽著作権協会 才能のリレー 篇(120秒)

プロデューサー:高橋晶子、林 尚司(電通)
ディレクター:松田哲雄(サウンドマン)
コピー:長谷川智子(電通)

ムソルグスキーがピアノ曲として作曲した「展覧会の絵」が、当時は演奏される機会もなかったというエピソードから展開。友人のリムスキー=コルサコフが楽譜の出版にこぎつけたものの評価されず、その後、ラヴェルが華麗な管弦楽曲に編曲して人気作品となった——時代を超えた“才能のリレー”を取り上げ、それを可能にするには楽曲と音楽家を保護することが大切、というメッセージを巧みに伝えている。

優  秀
<エフエム東京> NTTドコモ・富士重工業 運転中のケータイ使用防止/同時CM(40秒)

プロデューサー・ディレクター:林屋創一
企画・コピー:ラジオ活性化プロジェクト(電通)
録音:内田義男(エフエムサウンズ)

二つの異なるCMが同時に聞こえ、「聞き取れましたか?」というナレーションに続き、携帯電話と車のCMが一つずつ流れる——二つの音声が同時に聞こえてくると、それぞれの内容が理解できないだけでなく、集中力も乱されてしまうことをリスナーが実体験することで、“運転中のケータイの使用は危険”というメッセージを効果的に伝えるCM。

優  秀
<中部日本放送> 鈴木バイオリン製造 バイオリン/2カ国語(50秒)

プロデューサー:三浦景一
ディレクター:田中俊彦
エディター:安藤美国(テクノビジョン)
ナレーター:森合康行

バイオリンの音色は、喜怒哀楽すべての感情を表現できるといわれる。そこで、バイオリンが奏でた旋律で何を言っているのかを当ててもらう。正解は、ちょっと強引な「鈴木ビャーオリンだがや…」。名古屋弁の面白さに、日本でバイオリンが最初に作られたのがご当地であるという事実を織り交ぜながら、老舗メーカーが楽器に込める思いを表現する。

優  秀
<山口放送> 公共キャンペーン・スポット/キャンペーン・スポット 地震への備え 篇(60秒)

プロデューサー:藤田史博
ディレクター:高田知太郎、清水のり子(フリー)
ナレーター:中谷隆宏

ラジオというメディアで、大地震や防災をどう伝え、訴えていくかをテーマにしたキャンペーン・スポット。阪神・淡路大震災発生以来、ラジオ局として被災者の声を伝える活動の中で出会った、神戸市の視覚障害者団体の被災者たち。彼らが体験した大震災を音の世界で再現する——体験した人にしかわからないはずの“大震災の音”が、被災者の反応も相まって予想以上のリアリティを持ち、日頃からの備えの大切さを訴える。

 

技術部門

優 秀
<毎日放送> 中波ラジオの受信改善アンテナシステム

研究・開発担当者:田中豊広

平面状に巻いたコイルにコンデンサを接続した共振回路(シートアンテナ)を用いて目的の周波数を選択的に増幅して再輻射することにより、中波ラジオとの直接接続が不要な受信改善アンテナシステムを開発・実用化した。  これにより、鉄筋建築物の内部等において、効率的かつ安価に中波ラジオの受信状態を改善することが可能となり、ラジオ受信技術の高度化に貢献した。

『放送技術』2010年11月号(兼六館出版)に掲載


 
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