寺沢大介「修理(なおし)もん研究室」第10話 ラジカセの修理もん(前編)、『ビッグコミックオリジナル』2010年4月5日号(小学館)
○寺沢大介「修理(なおし)もん研究室」第10話 ラジカセの修理もん(前編)、『ビッグコミックオリジナル』2010年4月5日号(小学館)
最近ではほぼ、安倍夜郎「深夜食堂」目当てで読んでいる『ビッグコミックオリジナル』。
ただ、今売りの号の、寺沢大介「修理(なおし)もん研究室」が興味深かったのでご紹介。
主人公の古生物学教授が、発掘物修復技術などを使って色いろなものを修理するという漫画で、いつもはワリと読み流しているのだけれども、今回はラジカセがテーマとあってガゼン注目。
主人公の研究室の助手の父親が、35年ぶりに友人から手紙を受け取り、それを機に、友人から35年間借りたままだったラジカセの修理を依頼するのが物語の発端。
エア・チェック、レタリング・シート(インレタ)、FM情報誌、ステレオ・インジケーター、ラジカセの修理(といっても作品中では大した修理はしなかった)、テープに磁性粉を貼付ける糊の劣化、ラジカセ独自の音作り、録音に使ったラジカセで再生することの意味、などなど、ラジカセ好きな人は愉しめるはず。
作中のラジカセを探してみた
さて、この話に登場するラジカセはこんな感じ:
細部の書き込みから、おそらく実在する機種ではないかと思い、調べてみることに。
まず、上部の操作パネルの雰囲気が SONYっぽい。次に、作中の「35年が経った……」「FMレコパルやFMファンと言ったFM情報誌が創刊されたのもこの頃だったよなあ」という台詞から、1974年あたりのラジカセと推測。
そこで、試しに「SONY ラジカセ 1974年」でGoogleの画像検索にかけたところ、いきなり的中:
しかし、これは偶然のヒット。型番・発売年など詳細は判らずじまい。ただ、実在する機種であることは判明。
次に、この漫画に取材協力している「ビデオ工房トパーズ」を検索。サイト内に「ラジオ・ラジカセミニ博物館」を発見:
○ラジオ・ラジカセミニ博物館(ビデオ工房トパーズ)
※コレはすごい。要予約だが、見学もできるようだ。
上記サイトのSONY製品のページでは該当機種は発見できず。続いて「ラジオ・ラジカセミニ博物館・資料室」内の「SONYテープコーダー回路図集」のページ該当機種で発見。
SONY CF-2550と判明。昭和47(1972)年10月21日発売。
※ビデオ工房トパーズさんから頂いたコメントによると、正解は、CF-2580。CF-2500からCF-2580まではほぼ同じデザインとのこと。ご教示ありがとうございます。
実は、このラジカセ「タモリ倶楽部」昭和ラジカセ史探訪(テレビ朝日、2008年3月21日(金) 24:15-24:45)に登場していた模様:
○昭和ラジカセ史探訪 - Aaron's STUDIO
※上記エントリーの一枚目の写真の手前から2番目のラジカセが、SONY CF-2550。
※リンク
ラジカセに関するサイト
○ラジオ・ラジカセミニ博物館(「ビデオ工房トパーズ」内)
○ラジオ・ラジカセ博物館(「夢沢那智の館」内)
レトロ・ラジカセが買える店
○TURBO SONIC[世界初ラジカセ専門店]
※東京都渋谷区東3-14-22 白善ビル102(地図)○ラジカセ・ラジオ・レトロ家電の宝庫 デザインアンダーグランド
※東京都足立区南花畑5-15-14 都営保木間第5団地14号棟105号室(地図)○ラジカセ・ユニークサウンド ダビーマッド サウンドショップ 渋谷
※東京都渋谷区神南1-14-1 コーポナポリ2F(地図)
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コメント
MasaruS様
はじめました、topazです。
ラジオ・ラジカセミニ博物館を紹介していただきありがとうございます。
ラジカセの型番ですが、正解はCF-2580だそうです。
取材の日は、CF-3800を修理中でした。
実際の修理の模様は漫画にするには難しいので、簡単な整備だけとなるとのことでした。
ラジカセ好きにとっては、かなりリアリティのある内容と絵ですね。エアーチェックやレタリングなど当時を思い出します。
投稿: topaz | 2010年3月23日 (火) 16時18分
tppzです。
最初のコメントの書き込みが「はじめました」になっていました。
すみません、よく誤字が多いです。
機種やメーカーは特定しないそうですが、イメージはCF-2580みたいです。
かなり細部まで書き込んであるので、わかる人はいると思います。CF-2500からCF-2580まではほぼ同じデザインですね。
4スピーカー、MSステレオシステムは独特のステレオ空間が広がります。
投稿: topaz | 2010年3月23日 (火) 23時30分