マルツパーツ館で買った SOLAR CHARGE RADIO(生利王世家)
○マルツパーツ館で買った SOLAR CHARGE RADIO(生利王世家)
マルツパーツ館の怪しげなソーラー・ラジオ
秋葉原のマルツパーツ館の店先の怪しげな300円ソーラー・ラジオを買ったのは、たぶん去年の10月頃。
当時、5〜6個残っていたが、このあいだ店の前を通ったらまだ2〜3個残っていた。こんな怪しげな物は300円でも買わないのが普通の人。秋葉原の人ですら、月に1個ペースの売れ行き。私は、こんな香ばしそうなお宝がたった300円で手に入るなら安いものだと、超光速で迷わず購入。
他にも買っている方がたを発見。お互い、物ずきですね:
○生利王世家(オリオンや?) - マルツ 300 円ジャンクラジオ、主チップ CXA1238M - ふるた技工所(てっこうしょ)
○ラジオ: あややのブログ
○ラヂヲのら: ソーラーラジオ
○LEDマジックボール: N0320WL
○マルツ 浜松高林店でソーラーラジオ:(株)浜松マイコン工房 ニュース
屋外で使ってみた
なかなか試聴する時間がなく、時間があっても天気が悪かったりで、この度ようやく屋外で使ってみた。
※本体、イヤ・フォーン、アンテナが付属。
※左側面
※右側面
※裏面に謎の「生利王世家」の文字。
スタンドではなく、ペンなどについているようなクリップ
がついている。胸ポケットにでも差せということか?
※ソーラー・パネルを起こすと操作パネルが出現。
「SOLAR CHARGE RADIO」「ORI-ACT-III」の文字が見える。
おそらく前者が商品名、後者が型番なのだろう。
ソーラー・パネルと本体の継ぎ目に赤と黒のリード線。
わかりやすい。
※周波数が表示されているが、
どこに合せればどの周波数なのかは謎。
※こんな感じで録音。
実際に受信してみた:
※ラジオからライン入力した放送をGarageBandで録音
アップロード可能なファイル・サイズに抑えるため、やや低音質化:AMラジオ編:
FMラジオ編:
意外とちゃんと聴ける。ただ、ダイヤルの操作性が悪く、頻繁に局を変える人には不向き。特にFMは合せづらい。
このラジオは、エコ好きでアヤシイものずきな人なら買い。
※ソーラー・ラジオとは無関係な一枚
帰り道、「あぶない!犬のフン」と思ったら、
黒糖かりんとうが……。
生利王世家
ラジオの裏面には「生利王世家」の文字——果たして何を意味するのか? そして、そもそも何と読むのか?
ネットで検索したところ「おりおんや」と読むようだ。
この会社、『タキオン哲学方程式——フリーエネルギーは実現する 』(たま出版、1991年)という著書もある生利王世甬力星(オリオン-ユウセイ)なる人物が経営している会社のようだ。現在も存在するかは不明。
○生命体及び環境の秩序構成をスムーズに進行させエントロピーを減少させるORION・ENERGY(Internet Archive 内のキャッシュ)
と学会[編]『トンデモ本の逆襲』改訂版(洋泉社、2006年)によると、生利王世家は、タキオンを使った永久機関の開発を行っており、この永久機関を用いたシェーバーの発売のメドが立っているという。なんでわざわざ永久機関でヒゲ剃りを……。
そのタキオン、ラジオにも使ってくれよ。
『トンデモ本の逆襲』によると、タキオン・グッズというのは、他にも多数存在するようだ。
そもそも、「タキオン」って何よ?
バリバリの文系である私には、この「タキオン」が何なのかサッパリ解らない。
調べてみたところ、タキオンとは、光よりも速く動くとされる粒子のことで、「宇宙戦艦ヤマト」の艦首波動砲のエネルギー源や、SF作品中の超光速通信の搬送波として、フィクションに度たび登場することもあるのだとか。
元を辿れば、タキオンは、物理学者のジェラルド・ファインバーグ(Gerald Feinberg 1933-1992)が1967年の論文 "Possibility of Faster-Than-Light Particles"(超光速粒子の可能性), Physical Review 159, pp.1089–1105 で提唱したものらしい。
論文タイトルの "Possibility" からも解るようにタキオンの存在は理論的な仮説で、その実在は確認されていない。
そもそも、「ターディオン」(tardyon)/「ルクソン」(luxon)/「タキオン」(tachyon)という概念の立て方が、いかにも仮説的。光速の粒子「ルクソン」(ラテン語の "lux"(光) に由来?)を基準にして、それよりも遅いものを「ターディオン」(これが通常の物質に該当、ラテン語の "tard"(遅い)に由来?)、速いものを「タキオン」(ギリシャ語の "ταχύς"(速い)に由来)と設定しているのだと思われる。
「減速しても常に超光速」「エネルギーを失えば失うほど加速」といったタキオンの性質も、ターディオンの正反対の設定になっている。実数/虚数、作用/反作用、物質/反物質みたいな発想で、いかにも理系っぽい。
ここまではよいのだが、その先は、Wikipedia も含めて、ネット上の日本語の説明では解ったような解らないような。そもそも何を説明するための仮説なのかを説明しているものがなく、木を見て森を見ずな蘊蓄ばかり。
この点は、Physical Review のウェブサイトに掲載されたファインバーグ論文のアブストラクトを見たら、氷解した。
○Phys. Rev. 159, 1089 (1967): Possibility of Faster-Than-Light Particles(英語)
○Possibility of Faster-Than-Light Particles*(英語、PDFファイル)
※上記論文の全文
これまで、超光速粒子が存在する可能性は何度も議論されてきたが、相対論的量子論(特殊相対性理論を用いた量子論)の観点から否定されてきたようだ。これに対して、超光速粒子が存在する可能性を他ならぬ特殊相対性理論に則って論じたというのがファインバーグの理論。
理系の皆様、ここまで違っている点がありましたらご教示ください。非常に助かります。
文系の私には相対論的量子論やらナンヤラはサッパリ解らないが、論文のロジックは上記の通り。ただ、この論文で主張されているのは、アブストラクトにもあるように "the possibility of describing [...]" (記述の可能性)であり、紙には書けるが、ブツでは出せない。理屈の上で説明できるということろまで。possible だが probable ではないようだ。
まだ存在すら確認されていないタキオンを、発見どころか実用化目前にまで漕ぎ着けているオリオン-ユウセイ氏。論文を発表すればノーベル物理学賞受賞確実である。
きっと、小柴さんが膝から崩れ落ちるゾ。
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コメント
こんにちは!
私もこのラジオ買いました!!
最初は買うつもりじゃなかったんですけど
よく見ると「後日航空無線が聞けるようにする方法を公開」
と書いてあったので迷わず買ってしまいました。
早く方法公開されないかな~
投稿: funatomo | 2010年5月 4日 (火) 20時18分