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タイムマシン部(ポッドキャスティング、週1回更新)

○「タイムマシン部」(ポッドキャスティング、週1回更新)

「タイムマシン部」というネットラジオが面白い。

タイムマシン部

ラジオ馬鹿をこじらせている私には、地上波だけでも時間が足りない。よって普段、面白いネットラジオを探すことはほとんどやっていない。となると、面白いと思うブログやネットラジオの配信者の推薦・紹介に頼るしかない。「タイムマシン部」「桜川マキシム」(ポッドキャスティング)を通じて知った。

信じた人の推薦でも、必ず当たりが出るとは限らないのだが、「タイムマシン部」は間違いなく当たりの部類に入ると思う。

「タイムマシン部」は白井良とAD笠原のふたりで制作している番組で、白井のひとりしゃべり。

聴くに値するトーク・ラジオは大別すると以下の2つしかないと私は思っている:

1 話題の選択・切り口にオリジナリティーや共感できる点がある

2 しゃべり手がトークの技術に秀でている

私の印象では「桜川マキシム」は前者、「タイムマシン部」は後者。これらの番組は両方の性質を兼ね備えているが、あえて分類すればこうなる。

「桜川マキシム」でも指摘されていたが、「タイムマシン部」の白井は、当意即妙な比喩など、言葉を引き出す瞬発力をエンジンにして、テンションを切らさずに話を展開させていく。伊集院光のフリー・トークに似たスタイルだ(AD笠原の笑い声の雰囲気も「深夜の馬鹿力」っぽい)。一定のテンションを保ちながらしゃべり続けることは、普通の素人にできることではない。

こうしたトークの技術に加えて、声もいい。劇団で役者として活動しているそうなのでそれが理由かもしれないが、ちゃんと訓練された人の発声になっている。声のトーンが明るく、それが愉しい雰囲気を醸成している。このように、トークの技術だけでなく、身体的な資質にも長けている。普通の素人は、案外声が出ない。

面白いネットラジオの多くは概して、面白いことを思いつくことのできる構成作家気質の裏方的能力に秀でた人が制作している印象があるが、「タイムマシン部」はフロントマンであるしゃべり手の能力で聴かせる。ノンプロのネットラジオにおいてはありそうであまりない番組だ。一聴の価値があると思う。

ひとつ残念なのは、1本あたりの放送時間が1時間と長い。

地上波のラジオでスケジュールがギッチギチな私のようなラジオ馬鹿には、1時間は正直厳しい。聴いているうちに、「あ、JUNKが始まる!」という具合。「キリのいいところで一度止めて、あとで聴けば」と言われてしまうかもしれないが、一時停止すると興がそがれてしまう。

一気に聴きたいと思わせるテンポの良さとスピード感が「タイムマシン部」の良さだと思う。

私が聴いた範囲では、第4回の裸の人の話と博品館の話、フリー・トークとコーナーが交互に続き構成上メリハリが効いている第9回第13回の映画館の話が面白いと思う。

そのうちメジャーになってしまうかもしれないので、今のうちから応援しておこう。「前から知ってたし」と自慢できるよ。

タイムマシン部

補遺

「タイムマシン部」以前に、ふたりに江幡朋子を加えた3人で「四畳半スクリーマー」という番組も配信していた。登録者数が12,000人を超えている。こちらも面白い。

四畳半スクリーマー
 ※とりあえず、第百十六回「江幡祭」がおすすめ。

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