« MicLink(Alesis)を使ってみた。 | トップページ | 「DJ Interview 54 小島慶子」『ラジオライフ』2009年7月号(三才ブックス) »

小林信彦「本音を申せば」第560回「「おれがラジオだ!」と叫んだ男」『週刊文春』2009年7月2日号

○小林信彦「本音を申せば」第560回「「おれがラジオだ!」と叫んだ男」『週刊文春』2009年7月2日号

 

『週刊文春』2009年7月2日号の小林信彦「本音を申せば」第560回は、「「おれがラジオだ!」と叫んだ男」と題するラジオの話。

表題の「「おれがラジオだ!」と叫んだ男」とは大竹まこと。「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送、月〜金13:00-15:30)内での発言だとか。水谷加奈アナウンサーの何らかの発言に対してのリアクションらしいが、今や確認することもできない。誰か聴いてました?

小林センセイも、TBSラジオの番組改編には首肯しがたい思いを抱いていらっしゃるようで、今回の「本音を申せば」は、TBSに対して終止辛口だ。とりわけ「ストリーム」(TBSラジオ、2001年10月1日〜2009年3月27日、月〜金13:00-15:30)の終了を嘆いていらっしゃるようで、

その後番組は、小島アナ中心の「小島慶子キラ☆キラ」になったが、ぼくはこの時間帯は、文化放送の「大竹まことゴールデンラジオ!」にチャンネルをまわすことが多くなった。

とのこと。TBSラジオ、ピンチ!

小林センセイは、この前段で小島慶子アナウンサーを評価しているようだが、御大にとって「ラジオを聞くのはニュースを集めるためである」とのこと。従って、「小島慶子 キラ☆キラ」(TBSラジオ、月〜金13:00-15:30)は目的に合ないようだ。

後半、大竹について、「大竹まことさんが信用できるというのは」という表現を使い大竹の人柄に言及し、その後、

大竹まことのラジオ番組は、必ず一度、日本の政治への疑問に触れる。サラッとではあるが、ポイントをついている。

と続ける。

「信用できる」という言い方にわが意を得たりという思いだった。実は、私たちでつくっている『ラジオ中毒』というミニコミ誌の創刊号にそういう内容の文章を寄稿したこともある。

大竹がニュースを斬るとき、たまに細かい情報が間違っているときもあり、ネットの住人たちの攻撃の的になっていたりもするようだ。放送であるから、これはもちろん正確なほうがいいに決まっている。

しかし、正確なだけではなんの面白みもない。問題なのは、ニュースを斬る時のアプローチやアティテュードだ。情報は正確だが、斬り口が既存のイデオロギーに丸投げでは意味がない。今いる場所から自分なりにアプローチしていて、市井の人間の疑義や怒りがちゃんと感じられる。しかも、勇ましい人たちではなく心優しき人たちの、強い人たちでなく弱い人たちの疑義や怒り。だから「信用できる」のだ。

オンタイムで聴けばどれかひとつの番組を選ばざるを得ないが、「キラ☆キラ」も「ゴールデンラジオ」もポッドキャストで一部ではあるが両方聴ける。正直言って私はどちらも好きで、どちらも聴いている。

でも、何となく旗色の悪い「キラ☆キラ」を応援したい気分に傾いている今日この頃。次はそんな話を書こうと思う。

Google

|

« MicLink(Alesis)を使ってみた。 | トップページ | 「DJ Interview 54 小島慶子」『ラジオライフ』2009年7月号(三才ブックス) »

AM」カテゴリの記事

メディアに取り上げられたラジオ」カテゴリの記事

TBSラジオ」カテゴリの記事

文化放送」カテゴリの記事

ラジオ」カテゴリの記事

コメント

"ペラペラ"な内容ながら相方の面々が面白いのでゴールデンラジオと並行して聞いていましたが、今週の一連のオープニングトークでキラキラは耐えられないと思ってしまいました。
小島慶子さんは「正義」の人なのですね。その正義が久米さんなどの強い人に向かっていく場合は痛快で好感をもっていたのですが、彼女の同僚や家族、市井の人々にたいする批判になっていくと反発の感情が大きくなってしまいます。苦情を送ってきたリスナーを馬鹿にする態度はパーソナリティにはあるまじきものです。好きなアナウンサーだっただけに残念です。

投稿: わっきぃ | 2009年6月26日 (金) 05時54分

 「俺がラジオだ」発言は大竹紳士交遊録にて笑福亭笑瓶師匠が「容姿も含めて内容も含めたときに、自分ではご自身では何を出しますか?大竹まことって、俺ってこういう男みたいな」という発言を受けて「キャベツの千切り」など小ボケでまわしていた時に突如「俺がラジオだよ」と大見得を切られたものでした、私も思わず吹き出したのですがスタジオも全員大爆笑で水谷アナはしばらく笑いが止まらない様子でした。
 聞き返してみての私見ですが、大竹さんの中での「優先順位が一番高いのがラジオ」という意図だったのではないかと推測します、もっともこの後「水谷は尻の穴だよな」とか「笑瓶はエロい」などと暴走モードでうやむやになさってました。メインディッシュのゲストの木村大作カントクの熱にあてられたからか、熱くなったご自身に少し照れておられるような可愛らしさがあったような気がします。

投稿: ABF | 2009年6月30日 (火) 00時26分

私も、わっきい氏の意見に同感。
この号の文春を読みましたが、最近のTBSラジオの番組改編は
変。

投稿: ss | 2009年7月10日 (金) 03時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小林信彦「本音を申せば」第560回「「おれがラジオだ!」と叫んだ男」『週刊文春』2009年7月2日号:

« MicLink(Alesis)を使ってみた。 | トップページ | 「DJ Interview 54 小島慶子」『ラジオライフ』2009年7月号(三才ブックス) »