「小島慶子 キラ☆キラ」(TBSラジオ、月〜金13:00-15:30)第1週をぜんぶ聴いてみた(1)
○「小島慶子 キラ☆キラ」(TBSラジオ、月〜金13:00-15:30)第1週をぜんぶ聴いてみた(1)
ぜんぶ聴いてみた
「小島慶子 キラ☆キラ」(TBSラジオ、月〜金13:00-15:30)は、この春の番組改編の注目番組のひとつといっていいだろう。私は、小島アナがけっこう好きなので個人的にも気になる場組。
「コサキンDEワァオ!」(TBSラジオ)が終了し、空いたTalkMasterの予約タイマーを使って、「小島慶子 キラ☆キラ」第1週を録音してぜんぶ聴いてみた。コレやるのは、今週だけですよ。
箱番組・CM・ニュース・交通情報は失礼ながら跳ばしたものの「ケンタロウのおいしいラジオ」は聴いた。料理番組ずきなので。時どき休みつつ金曜日の夜から土曜日の夜までかかった。
途中疲れたので休憩し「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ、土13:00-15:00)を聴いたり、ミニコミ誌の納品に行く途中の電車でもメモ帳片手に番組を聴き、途中で「SUNTORY SATURDAY WAITING BAR "AVANTI"」(TOKYO FM、金17:00-17:55)を聴いたり……気づくとラジオの合間の箸休めにラジオを聴いている始末。われながらどうかしている。
「キラ☆キラ」は、「ストリーム」に比べるとあっさり味で、ニュース的話題の比率が下がっているのが特徴。ネットをチラッと見てみると賛否両論のようだ。前の番組がスパイシーで印象的だったのでそれもやむなし。勝谷誠彦的感受性に導かれて「ストリーム」を聴いていた人にとっては、完全に肩透かしだと思う。
「ストリーム」と比べて批判するよりも、番組自体を愉しむほうが良い。新番組なんだし。
私の感想としては、「キラ☆キラ」は総じて面白かったと思う。日替わりパートナーはお昼のワイド番組的でない個性的な布陣で、何よりも、小島アナが面白い。ゆるい話やライトな下ネタも、どんな話題でも大丈夫のようだ。
以前「BATTLE TALK RADIO アクセス」(TBSラジオ、放送日失念、22:00-23:40)で小島アナは、学生時代に「デーモン小暮のオールナイトニッポン」(ニッポン放送、1987年4月6日~1990年5月14日、月25:00-27:00)のリスナーだったことを明かし、その日ゲストだったデーモン閣下に「ダダダダ大徹、ダダダダ大徹、大徹大徹、頑張ってね」をせがんでいたっけ。
ラジオ・リスナーのツボを心得た方だと思うので、小島アナにはこれからも面白い放送を期待できるだろう。
金曜日の3時台コラムニストに町山智浩が残留したのはうれしい。しかも、東京MXTVで町山のテレビ番組「E!TV 松嶋×町山 未公開映画を観るTV」(東京MXTV、日23:00-24:00)が始まるという情報も。パートナーはオセロ松嶋尚美。たのしみだ。
サイトも見てみた
番組サイトにもアクセスしてみたが、「キラ☆キラ」というタイトルに似つかわしくない、どことなくゴシック・パンク調のデザイン。ポッドキャストの配信本数はかなり控えめで、日替わりパートナーのラジオ・コラム「ペラペラ!」と、15時台の日替わりコラムが配信されている。これに「プロデューサーのおすすめ!」として放送の模様が一部加えられている。
ただでさえ配信本数が少ないのに加えて、第1週水曜日(2009年4月1日)のライムスター宇多丸と西寺郷太のポッドキャストは:
4月1日のポッドキャスト配信はシステムトラブルがあった為に
更新することが出来ませんでした。申し訳ございません。
明日からのポッドキャストにご期待ください。
とのこと。日が経っても配信されないところを見ると、音源が失われた、あるいはそもそも録れていないのかもしれない。ウチにありますよ。音質悪いですけど(モノラル、16kbps)。
月曜日(2009年3月30日)を聴いてみた
月曜日の日替わりパートナーはビビる大木。15時台の日替わりコラムニストはスポーツ・ジャーナリストの小林信也。
番組序盤で、大木の発言に対する小島アナのツッコミに対して、大木が「そんなキビしいんすか、ココ」「キビしいな、姐さん」とリアクション。その後、一貫して小島アナを「姐さん」と呼ぶ。お馴染みの下からのアプローチ。これは、ふたりのキャラクターや関係を端的に説明する結果になっていて、新番組第1回の冒頭から、途端に聴きやすくなった。
この日のテーマは「ちょっと~これ必要なの?」。このお題に対して、リスナーから「納豆のタレ」「パーカーのひも」などの応えが寄せられ、これをネタに小島アナとビビる大木がフリー・トークした。まぁ、あるあるネタですね。ちなみに、副キャプテンは要るってば。私も副キャプテン経験者なので。
月〜金を通して、このようなごくふつうのテーマについてごくふつうのトークが展開されていく。ゆるいといえばゆるいが、これが不思議と面白く聴ける。日常生活の機微も、それはそれで愉しみに満ちている。
パートナーとしてのビビる大木を形容するなら、「のれんに腕押し芸」。小島アナのツッコミに対して、それを跳ね返すことなく、ピラッ、ピラッとただ面白く揺れる感じ。これが絶妙。相手に応じた一番面白い揺れ方を心得ている。ラジオ聴きとしては、テレビの有名人を簡単に褒めたくない気持ちもあるが、腕のある人。
次は、火曜日・水曜日について書く予定。
※蛇足
テレビで北野武[監督]『座頭市』(2003年)を見つつこのエントリーを書いている。
この映画も賛否両論のようだが、私は好きな映画。人が批判するものに逆張りしているわけではない。
今までの時代劇には意外となかったが、殺陣のシーンでリアル・タイムで体に刀傷が入る。これまでの北野作品では銃撃シーンの演出の工夫で、銃撃に馴染みのない日本の観客にも銃撃シーンをリアルに見せてきたが、『座頭市』ではその逆。日本のお客は日本の殺陣に馴染みがあるので、「斬られてないけど斬られてる」というお約束を知っているけれども、海外のお客はそうはいかない。それを補う海外仕様の演出が日本の観客にとっても斬新だったりする。
殺陣の痛快さ以外にも見所は多い。
悪人も善人も目の見えない人も男娼もみんな区別なく描かれているところがいい。人物造形そのものはシンプルに様式化されているが、悪党が子供相手ににおどけて笑わせようとするシーンや、お梅の家が燃やされるシーンほかシリアスな場面に笑いを挿入したりするなど、演出の工夫で人間の多様性を描こうとしていると思う。
最後が祭で終るのもいい。
ただ、祭での踊りや神楽などというものは、神に奉納するのが目的だから、こっち向いて踊るのではなくお社のほうを向いて踊るべきものだと思うのだけれども。
『座頭市』のあとは、「E!TV 松嶋×町山 未公開映画を観るTV」(東京MXTV、日23:00-24:00)。ホントに町山智浩が出てるゼ! 初回はRobert Greenwald, Wal-Mart: The High Cost of Low Price (2005) を紹介している。
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