文化系トークラジオ Life (TBSラジオ、2007年8月26日(日)25:40-28:00)
○「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ、2007年8月26日(日)25:40-28:00)
※末尾に若干の加筆。(2007年8月30日(木))
前回は小林信彦の評を叩き台にしつつ批判的な感想を書いたが、「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ、毎月最終日曜日25:30ー28:00)はワリとよく聴いている。最近は「誠のサイキック青年団」(ABCラジオ、日25:00-26:45)を聴くことが多く、実はこの日も「サイキック」と「Life」を交互に聴いていた。
今回の「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ、2007年8月26日(日)25:40ー28:00)は、単純に愉しかった。 「ひと夏の思い出」がテーマで、リスナーから送られてくる童貞話や胸キュン話(昭和っぽいスか?)のメールも平均して高レヴェルで結構笑えた。元来、このテの話は盛り上がるものだ。とはいえ、参院選の投開票日だった前回のテーマとはかなりの落差だが。
ネットを検索すると、「文化系トークラジオ Life」支持者は多いようで、肯定的な言及が多い。そういう人がいると知った上で多少意地悪い言い方をすれば、この番組の魅力は、「なんか頭良さげなところ」に尽きるだろう。多少なりとも自分で何かを考えてみようという意志を持った文化系のお客が、アニメやゲームからコッチに流れてきている感じなのではないだろうか。確かに、高校生〜大学の1、2年生ぐらいの人たちにとっては、刺激になりそうな番組だと思うが、正直言って目から鱗が落ちたり、パーソナリティー陣の論理や語りに圧倒されるようなことはあまりない。
それに、爽やかでお洒落で知的な「文化系トークラジオ Life」よりも、正直なところ私にとっては、脂ぎった下世話で阿呆な「誠のサイキック青年団」のほうが魅力的に聴こえる。
しかし、「文化系トークラジオ Life」は、文化系少年少女たちの思索の滑走路としては充分のクオリティーだと思う。そういう訳なので、今回の「ひと夏の思い出」は面白かったが、こういうテーマばっかりになると常連さんは離れていってしまいそうな感じもしなくはない。
ラジオの深夜放送の影響力が大きかったころ、社会や政治はお決まりの話題のひとつだったようだ。その時代の雰囲気を体感したことのない私でも、過去の音源としてそのような例を聴いたことがある。しかし、例えば今のTBSラジオの若年層向け深夜放送では、そのような話題はほぼ聴かれない。「JUNK」「JUNK2」の布陣はみなお笑い芸人で(それ自体は悪くない)、面白くはあるがタイムレスで、時代に棹さそうという志向は希薄だ。そういう意味では「文化系トークラジオ Life」は今や貴重な存在だとは言える。
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