参議院選挙開票スペシャル(TBSラジオ、2007年7月29日(日)20:00-26:00)
○「TBSラジオ報道特別番組・参議院選挙開票速報」(TBSラジオ、2007年7月29日(日)20:00-21:55)
○「JRN報道特別番組・参議院選挙開票スペシャル どうなる安倍政権!?~参院選でバトルトーク」(TBSラジオ、2007年7月29日(日)22:00-26:00)
21:30過ぎにラジオをつけると、TBSラジオの選挙速報は、最初は中村尚登TBSアナがMCを務めていたが、途中から麻木久仁子に交代。このタイミングで関東ローカルから全国放送に切り替わったようだ。
ちなみに、ラジオの選挙速報と言えば、アメリカのラジオ局、KDKAがイースト・ピッツバーグから1920年11月2日に行った世界最初のラジオ放送は、選挙速報だった(ハーディングvsコックス大統領選挙):
This is KDKA of the Westinghouse Electric and Manufacturing Company in East Pittsburgh, Pennsylvania. We shall now broadcast the election returns.
KDKA, November 2, 1920※下記ページ上部の「Listen」ボタンをクリックして再生される音声の8分10秒ごろに当該の音源を聴くことが出来る。
○NPR : Conrad's Garage
さて話を戻すと、私は、テレビをミュートしてつけっぱなしにしつつラジオを聴くといういつものスタイルで選挙速報を愉しむ。テレビは、スタジオで番組を進めながら、時おり各地の選挙事務所を中継しつつ、画面の端にリアル・タイムの開票速報を流すことができ、二層・三層の情報提供ができる強みがある。
しかし、ラジオの情報提供はメディアの性質上、一層の情報提供にならざるを得ない。スタジオ・各地の選挙事務所・開票速報を切り替えつつ、一度にどれかひとつしか放送に乗せられない。通常は単位時間当たりの情報量の多さが強みのラジオが、このときは形勢は逆転してしまう。ここは、ラジオのアキレス腱だ。
とはいえ、当のTBSラジオの速報番組では、ゲストの勝谷誠彦が興味深い指摘をしていた。平成の市町村大合併の影響で投票所と開票所が離れてしまったとかナンとかで、投票終了時刻を繰り上げた投票所もあった、とのこと。勝谷は、これは投票の自由を奪う行為で、投票妨害だと吠えていた。「良いことを言うじゃないか」と思う。テレビではこの問題を指摘していたかな? こういう聴き所があると、今どきラジオを聴いている優越感を享受できる。
選挙速報番組という性質上、過不足無く情報を提供する必要があるものの、ほかのメディアが取り上げない話題の選択、テレビでは不可能な議論の深度など、テレビとの差別化をもっと進めて欲しい。しかし、選挙速報番組を成立させる必要最低限条件である過不足無い情報提供をクリアした上で差別化要素を盛り込むことは、ラジオがもつ情報提供の一層構造性と背反する。
私はこの問題を、前述の通り、テレビの映像+ラジオという組み合わせで解決しているが、ラジオはラジオなりに進化することを期待している。
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